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11年前のファーム日本選手権で完全試合ペースから逆転負けを喫した相手にリベンジを!《阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
ファーム日本選手権が行われているサンマリンスタジアム。写真は2018年のもの。

 きょう10月9日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で『2021年プロ野球ファーム日本選手権』が行われています。ファーム日本一をかけて戦うのは、ウエスタン・リーグの阪神タイガースとイースタン・リーグの千葉ロッテマリーンズ。毎年交互に変わるので、ことしはイースタンのロッテがホームチームです。

スタメンはこちら。

【先攻・阪神】

1]中:江越 2]遊:小幡 3]三:板山 4]右:陽川 5]左:高山 6]捕:榮枝 7]一:長坂 8]指:片山 9]二:遠藤 投:村上

【後攻・ロッテ】

1]二:西巻 2]中:高部 3]遊:平沢 4]指:菅野 5]右:山本大斗 6]一:福田光 7]左:西川 8]三:茶谷 9]捕:植田 投:森

 なおロッテは今回が6回目のファーム日本選手権出場で、ファーム日本一は計4回(2005、2010、2012、2014)あります。阪神はファーム日本選手権出場が10回、ファーム日本一は5回(1999、2002、2003、2006、2018)です。よって過去の9回は5勝4敗。それぞれこんな感じでした。

◆1998年10月10日(土)

 阪神-ヤクルト(宜野湾)

 ヤ 101 000 200 = 4

 神 000 000 001 = 1

  [ヤ]○五十嵐-斎藤-押尾/小野

  [神]●井上-山村-遠山-橋本/北川

 【MVP】ヤ・五十嵐

◆1999年10月9日(土)

 日本ハム-阪神(浦添)

 神 020 040 100 = 7

 日 000 000 021 = 3

  [神]○金澤-中ノ瀬-井川-山岡-清原-竹内-星山/吉本

  [日]●厚沢-沼田-原田-今関-立石/小牧

  【本塁打】神:濱中1号ソロ(厚沢)、2号満塁(原田)、吉本1号ソロ(厚沢)

  【MVP】神:濱中

◆2001年10月6日(土)

 西武-阪神(松山)

 神 000 000 000 = 0

 西 122 000 00X = 5

  [神]●山岡-吉野-部坂-舩木/吉本-中谷

  [西]○三井-帆足-大沼/野田

  【MVP】西:三井

◆2002年10月12日(土)

 阪神-西武(松山)

 西 200 100 000 = 3

 神 000 045 70X =16

  [西]●帆足-芝崎-富岡-眞山-鳥谷部/細川-田原

  [神]藤田-○安藤-部坂-山岡/中谷-浅井

  【本塁打】西:鈴木1号2ラン(藤田)

  【MVP】神:藤原

◆2003年10月11日(土)

 日本ハム-阪神(長野)

 神 000 000 210 = 3

 日 000 000 000 = 0

  [神]江草-○谷中-S藤川/中谷

  [日]●隼人-江尻/鶴岡

  【本塁打】神:早川1号2ラン(隼人)、斉藤1号ソロ(江尻)

  【MVP】神・早川

◆2005年10月8日(土)

 ロッテ-阪神(スカイマーク)

 神 100 220 000 = 5

 ロ 020 002 30X = 7

  [神]能見-金澤-●前川-伊代野-牧野/狩野

  [ロ]加藤-手嶌-○成瀬-戸部-S川井/辻

  【本塁打】ロ:大松1号2ラン(能見) 神:喜田1号ソロ(加藤)、林威助1号ソロ(加藤)

  【MVP】ロ:辻

◆2006年9月30日(土)

 阪神-ロッテ(山形)

 ロ 000 000 000 = 0

 神 400 110 00X = 6

  [ロ]●成瀬-加藤-末永-柳田-古谷/田中雅-金澤

  [神]○中村泰/狩野

  【本塁打】神:喜田1号2ラン(成瀬)、桜井1号ソロ、2号ソロ(成瀬)、藤原1号ソロ(成瀬)

  【MVP】神:中村泰

◆2010年10月2日(土)

 阪神-ロッテ(新潟)

 ロ 000 000 032 1 = 6

 神 010 210 001 0 = 5

     (延長10回)

  [ロ]山室-山本-服部-上野-○橋本-根本-S鈴江/青松

  [神]䔥-小嶋-ジェン-若竹-●横山-石川/岡崎

  【MVP】ロ:細谷

◆2018年10月6日(土)

 阪神-巨人(宮崎)

 巨 000 120 001 = 4

 神 000 602 00X = 8

  [巨]●高田-利根-大江-桜井/田中貴

  [神]浜地-○飯田-尾仲-馬場-伊藤和/長坂

  【本塁打】巨:増田1号ソロ(伊藤和) 神:江越1号2ラン(大江)

  【MVP】神:熊谷

 阪神とロッテの顔合わせは4回目。ここまでは2005年(スカイマーク)●、2006年(山形)○、2010年(新潟)●で阪神の1勝2敗となっています。

 2005年は阪神、ロッテとも1軍が優勝していて、“親子”が同じ相手と日本一を争ったわけですね。親子ともにというのは過去にこの1度だけらしく、ことしは?と期待されていますが…どうなるでしょう。

 話を戻して、2005年はファームが逆転、逆転の末に敗れ、1軍は0勝4敗という対戦成績で完敗でした。その後、1軍は2014年にCSを勝ち抜いて日本シリーズへ進出したものの、相手はソフトバンクで1勝4敗で負けています。ファームの方は2006年に再びロッテと戦って今度は完封勝ち!すぐにリベンジを果たしました。

 ところが2010年に迎えた3度目の対戦は、もう永遠に忘れられないような逆転負けで…。この時、阪神は平田勝男監督でした。きのう8日のコメントを見る限り、平田監督も鮮明に覚えているみたいですね。

 まだYahoo!ニュース個人で記事を書いていなかった時期ですので、ここで詳しくご紹介します。2010年10月2日、場所はHARD OFF ECOスタジアム新潟でした。

2011年、富山で行われたフレッシュオールスターでの䔥投手。※撮影は相羽としえさん。
2011年、富山で行われたフレッシュオールスターでの䔥投手。※撮影は相羽としえさん。

7回まで完全試合ペース!

 この当時まだ阪神、中日、広島の3チームが公式戦でDH制を採用していなかったウエスタンがホームチームだったため、投手が打席に立っています。しかも1戦勝負で投手はどんどん交代して個人成績はメチャクチャ縦長になってしまいましたが…ロッテの方も全部書いています。懐かしい名前をぜひご覧ください。

 阪神の先発は䔥一傑投手でした。この年の最終戦(9月25日・鳴尾浜)でも好投、9回に登板した下柳剛投手の引退試合(マスクは矢野燿大選手)に花を添えたんですよね。それ以来、中7日での登板だった䔥投手が、なんと7回までパーフェクトピッチング!きのうの取材で平田監督は「ノーヒットノーラン」とコメントしていますが、打者21人を完璧に抑えていたのです!

2010年ファーム日本選手権

 阪神-ロッテ(新潟)

  ロ 000 000 032 1 = 6

  神 010 210 001 0 = 5

      ※延長10回

◆バッテリー

 【ロ】山室-山本-服部-上野-○橋本-根本-S鈴江/青松

 【神】䔥‐小嶋-ジェン-若竹-●横山-石川/岡崎

◆三塁打 神:田上、柴田

◆二塁打 ロ:竹原 神:甲斐

◆盗塁 神:上本

◆打撃

【ロッテ】    (打-安-点/振-球/盗/失)

  1]左右:宮本  (5-0-0 / 1-0 / 0 / 0)  

  2]二:渡辺正  (5-0-0 / 3-0 / 0 / 0)

  3]一:神戸   (4-1-0 / 2-0 / 0 / 0)

  〃走一:生山  (0-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

  4]遊:細谷   (5-3-0 / 0-0 / 0 / 0)

  5]右左:竹原  (4-1-1 / 1-1 / 0 / 0)

  6]中:ムニス  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃打中:角中  (2-1-1 / 1-1 / 0 / 0)

  7]捕:青松   (3-0-0 / 0-2 / 0 / 1)

  8]三:翔太   (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

  〃打:金澤   (1-1-1 / 0-0 / 0 / 0)

  〃投:橋本   (0-0-1 / 0-1 / 0 / 0)

  〃投:根本   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃投:鈴江   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  9]投:山室   (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

  〃投:山本   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃投:服部   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃打:定岡   (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

  〃投:上野   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃打:角    (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃打三:吉田  (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

【阪神】

  1]中左:柴田  (5-1-1 / 1-0 / 0 / 0)

  〃投:横山   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃投:石川   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  2]二:上本   (3-0-0 / 1-2 / 1 / 0)

  3]三:野原将  (5-1-0 / 1-0 / 0 / 0)

  4]左:葛城   (3-1-1 / 1-1 / 0 / 0)

  〃走中:甲斐  (1-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

  5]一:森田   (3-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

  6]捕:岡崎   (3-0-0 / 2-1 / 0 / 0)

  7]遊:水田   (4-2-1 / 1-1 / 0 / 0)

  8]右:田上   (4-1-2 / 1-0 / 0 / 0)

  9]投:䔥    (3-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

  〃投:小嶋   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃投:ジェン  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃投:若竹   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

  〃打左:野原祐 (0-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

◆投手

【ロッテ】     (安-振-球/失-責)

  山室   3.0回 59球 (1-3-4 / 3-3)

  山本   1.1回 26球 (2-0-1 / 1-1)

  服部   0.2回 6球 (0-0-0 / 0-0)

  上野    2回 34球 (1-2-0 / 0-0)

  橋本    2回 40球 (2-4-1 / 1-1)

  根本   0.1回 3球 (1-0-0 / 0-0)

  鈴江   0.2回 8球 (0-0-1 / 0-0)

【阪神】       

  䔥一傑  7.1回 86球 (3-8-1 / 3-3)

  小嶋   0.2回 10球 (0-2-0 / 0-0)

  ジェン  0.1回 14球 (3-0-0 / 2-2)

  若竹   0.2回 17球 (0-1-2 / 0-0)

  横山   0.2回 16球 (1-1-2 / 1-1)

  石川   0.1回 4球 (0-0-1 / 0-0)

      ※“球”は四球と死球の合計

《試合経過》※敬称略

 まずは7回までの攻防をご紹介しましょう。といっても“防”は一瞬で終わっちゃいますね。阪神の先発・䔥は7回まで1人の走者も出していません。打者21人に対して、奪った三振が7つ、内野ゴロ6つ、内野フライ2つ、外野フライ6つで、しかも球数が72という内容でした。

 サードを守っていた野原将が、普段なら抜かれるであろう(失礼…)三塁線の打球もしっかり止めていたのは印象に残っていますね。

 一方の“攻”。1回は四球を選んだ上本が二盗と相手キャッチャーの送球エラーにより三塁へ進んだものの、ここは後続を断たれて無得点。しかし2回、2死から水田が四球、続く田上の右中間フェンスを直撃するタイムリー三塁打で先制しました。3回は三者凡退ですが、4回に葛城と森田が連続四球で、投手交代。

 岡崎のバントは失敗で1死一、二塁となりますが、次の水田が左前タイムリー!なおも1死一、三塁で田上の一ゴロで水田が生還して、この回2点を加え3対0となります。5回にも四球を選んだ上本を一塁に置き、野原将が外角の球をセカンドとライトの間に落とすヒット!一、三塁となって、ロッテは3人目の服部が登板。続く葛城の一ゴロで上本が還りました!

 6回は水田が左前打するも得点なし。7回は三者凡退で攻撃を終えたものの、䔥の好投で4対0とリード。このまま逃げ切るかと思われた試合は8回に一変します。

8回から許した逆転…

 その8回、䔥は先頭の細谷に初めてのヒット、左前打を許しました。74球目です。竹原は三振に仕留めるも、代打・角中に中前打され、青松にはストレートの四球を与えて、なんと1死満塁!続く代打・金澤への初球が右前タイムリー…。1点返されます。なおも1死満塁で䔥は降板。

 代わった小嶋は代打・角から空振り三振を奪って2死まで来たのですが、続く宮本への3球目が暴投となって角中を還し、さらに岡崎がボールを見失う間に青松も生還しました。最後は宮本を見逃し三振に切って取った小嶋ですが、この回は3点を失い、1点差と迫られます。

 その裏の阪神は、元阪神の橋本から先頭の葛城が内野安打で出ますが、岡崎の犠打で代走の甲斐が二塁へ進んだだけで無得点。4対3のまま迎えた9回はジェンが登板しました。1死を取ったあと神戸に中前打、細谷には右前打で一、三塁となり竹原が右翼線へのタイムリー二塁打!

 ついに追いつかれ、ここでジェンが降板します。1死二、三塁で登板した若竹は角中から三振を奪って2死!青松は敬遠の四球で満塁となり、打席には投手の橋本がそのまま入りました。ところが若竹は2球続けてボール、そのあとマウンドで屈伸をし、次はストライク。しかし結局は四球を与えてしまい…押し出しで勝ち越されました。

 5対4と逆転を許した9回裏、続投の橋本に対して1死から代打・野原祐が粘って四球。続く柴田がライトフェンスに到達するタイムリー三塁打を放って追いつきました!なおも1死三塁でサヨナラのチャンス、と思いきや上本と野原将が連続三振を喫して、試合は延長戦へと突入です。

 10回は地元・新潟出身の横山が登板。簡単に2死を取ったものの、生山に死球を与え、細谷には3打席連続ヒットとなる右前打、竹原には四球で満塁として降板。代わった石川の初球が角中への死球で押し出し…。再び勝ち越しを許しました。最後の青松は左飛に打ち取って、何とか1点差で10回裏へ。

 先頭は途中出場の甲斐。初打席でレフトフェンス直撃の二塁打を放ち、チャンスを作ります!森田が初球で犠打を決め、ここで代わったロッテ6人目の鈴江から岡崎は四球を選んで1死一、三塁。続く水田は右邪飛で、バックホームされる間に空いた二塁を狙った岡崎でしたが、9-2-6と渡ったボールでタッチアウト。

 まさかの併殺で試合終了となったのですが、私のスコアブックに「これは責められない走塁」という、監督かコーチかの言葉を書いています。何とかしてチャンスを広げたかった一心だったのでしょう。

悔しい敗戦に笑顔なし

 試合が決した瞬間、マウンドに集まるロッテの選手たちの中で、大はしゃぎする橋本健太郎投手の笑顔がひときわ輝いていました。胴上げを見つめる阪神ベンチは誰も口を開かず沈黙。そりゃそうですよね。

 この試合のMVPは3安打したロッテの細谷圭選手(50万円)、優秀選手賞はロッテの竹原直隆選手と金澤岳選手、阪神の䔥一傑投手と柴田講平選手(20万円)が選ばれたものの、䔥投手と柴田選手は笑顔もなく険しい表情での授賞でした。

 この日の試合後、平田監督は「力のなさをまざまざと見せつけられた。練習不足。こういう(展開の)試合に負けて恥ずかしいと思わなきゃ」というコメント。

 䔥投手は「完全試合、狙っていましたよ。そのつもりで投げていましたから。でも負けたら意味がない。抑えても、打たれても勝ちたかった」と言い、柴田選手も「腹をくくっていた」という同点タイムリーで「賞をもらえたことは嬉しいけど、苦い優秀賞になった」と話していました。

2019年から台湾の味全ドラゴンズで2軍投手コーチを務める䔥一傑さん。※本人提供の写真です。
2019年から台湾の味全ドラゴンズで2軍投手コーチを務める䔥一傑さん。※本人提供の写真です。

「必ず優勝してください!」

 ここで、䔥一傑さん(現在は台湾プロ野球・味全ドラゴンズの2軍投手コーチ)に11年前のことを聞いてみましょう。

 覚えていますか?あの試合。先発を任されてどんな気持ちでしたか?「完全試合ペースだったことを覚えていますね。先発に指名されたことはすごく名誉なことで、光栄でした。調子もよかったので、絶対優勝するという気持ちは強かったです」

 球数も少なく、しかもパーフェクトピッチング!「完全にこちらのペースだったので、岡崎(太一)さんのリードも強気だった、そういう記憶があります」

 8回の先頭打者に打たれたヒットについては「確か、スライダーが2球続いたんですね。1球目が真ん中で、2球目も同じところにいっちゃいました。相手もプロ野球選手ですし、そりゃ打たれますよね」と苦笑している様子。なるほど、そうでしたか。

 また新潟での開催にもかかわらず「阪神ファンの方が大勢きてくださったんですよね。鮮明に覚えています」と䔥さん。最後に、平田監督へのメッセージをお願いしたら「必ず優勝してください!」とのことでした。残念ながら取材人数の関係で現地へは行けませんが、ここでお伝えしておきます。

地元の声援に感謝

 それと先日、荒木郁也選手の件で連絡させてもらった横山龍之介さん(現在は新潟県胎内市役所職員)も「あれからもう11年も経ちましたか!早いものですね」と月日の流れに驚いています。新潟県三条市で試合がある時には、いつも平田監督やスタッフの皆さん、元同僚への挨拶に訪れる横山さんですが、ここ2年は中止になっていて少し残念そうでした。

 あの日の試合に関しては、もちろん覚えていますが「ファーム日本選手権だけじゃなく、新潟での試合はあまりいい思い出がなくて…。三条でもよくなかったですし」と言います。確かに、絶好調で三条市の試合に臨めたことがなかったかもしれませんね。

 選手権を観戦された横山さんのお母さんは「投げさせてもらえたことがありがたいです。あんなに声援をもらって…」と感慨深げでした。おっしゃる通り、延長10回に「ピッチャー横山」とアナウンスされた時の拍手と歓声は、今も鮮やかによみがえってくるほどです。

 ことし、また新たな思い出がファンの皆さんの胸に刻まれることを、そんな素晴らしい試合になることを祈っています。

最後に、2018年にイースタンの巨人を破ってファーム日本一となった阪神。矢野監督を胴上げしています。今度は平田監督を!
最後に、2018年にイースタンの巨人を破ってファーム日本一となった阪神。矢野監督を胴上げしています。今度は平田監督を!

《※印以外の掲載写真は筆者撮影》

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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