ジムロジャーズ「デッド・キャット・バウンス」 日本株の乱高下を海外投資家はどう見ている?/英国の情報
シンガポール在住FPの花輪陽子です。7月から8月前半とヨーロッパの方は長いバケーションを取ります。スイスのファミリーオフィスや欧米の顧客はバケーションから帰ってくる人が多い時期です。
約1ヶ月半ぶりにファミリーオフィスのマーケットコミッティーのミーティングがあったのですが、最初のトッピックスはやはり日本株の大暴落です。
「ビーチで休んでいる間に日本では何があったのか」―という声でした。ほとんどの市場では数%の下落に留まったのに、TOPIXは25%下落してリバウンドをしたからです。
世界三大投資家のジム・ロジャーズ氏も「デッド・キャット・バウンス(死んだ猫でも、高いところから落とせば弾む)」だと言っていました。マーケットが大きく下げた後、一時的に起きる反発のことで、ウォール街で使われる格言の一つです。しかし、基本的にバブルはまだ継続するだろうというコメントをしていました。
日本の不動産のお手伝いをしている超富裕層も2ヶ月間のヨーロッパでのバケーションを終えてシンガポールに戻ってきましたが、日本株の大暴落に気づいてもいませんでした。彼女は不動産やコモディティの方だからでしょう。持っているアセットアロケーションによっては今回の大波乱も全く影響をしないのだと感じました。
円高が進んだもののそれも気にしておらず、引き続き日本の不動産を貪欲に買いたいという意思を感じました。ファミリーオフィスもポートフォリオを全く変えていません。
現在、中央銀行の政策金利は、時計の針などに例えると国によってその段階に差があります。政策金利から考えると、日本の更なる利上げと米国の利下げから為替は円高に進むのではないかという見方を海外の投資家も考慮に入れています。
こうした動向から日本の不動産が爆買いされるのも円高によっていったん落ち着く可能性はあります。
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