NIKEのCMに対してはTwitter上では大きく3つの意見が存在した
NIKEの新しいCMが公開されました.
このCMが感動的したという意見と,違和感があるという意見がネット上にあったということで,一部で話題になっています.
というわけで,Twitter上ではNIKEのCMについてどんな意見があったのか分析してみました.
動画が公開された11月28日12時以降の
ナイキ,#Youcantstopus,nikejapan,#NIKE不買運動
等が含まれる約30万ツイートについて分類を行いました.
まず,ツイート数の変化を見てみましょう.
28日に一瞬バーストがありますが,これはCMとは無関係のバーストでした.
29日から徐々に盛り上がり,11月30日にはピークを迎えています.
では,これらのツイートの中身はどうだったのでしょうか.リツイート数上位500ツイートについて,リツイートしたユーザの類似性に基づくクラスタリングを行いました.
その結果が以下の図の通りです.
A~Dのグループが抽出されました.このうち,Dは主に靴屋の宣伝クラスタでしたので,CMに関するクラスタはA~Cの三つということになります.
ぱっと考えるとCMに称賛するか反対するかに二分されそうなのですが,3つというのは珍しいですね.
このうち一番大きなAは,CMを批判するツイート群でした
等,CMに違和感を感じるツイートが多数このクラスタには存在しました.このクラスタには80894回リツイートされていました.
次に大きなクラスタはBです.こちらは,CMを称賛するツイート群です.
リツイートが多かったツイートには
のように感動した,というものやCMを批判する人たちを批判するツイートが多くみられました.
こちらのクラスタのツイートは26743回リツイートされていました.
ここまでは予想できたのですが,なぜかAとBの間にCというクラスタが見つかりました.
これはいったい何なのかというと,
など,CMではなく,NIKEを批判するツイート群となっていました.こちらも18061回拡散されており,比較的大きなクラスタです.
これらの3つのクラスタのツイート量の時間変化は以下の通りでした.
初めはCMを肯定的に受け止めるツイートが拡散しましたが,すぐに批判するツイートが増加,それを受けて批判を批判するツイートが増加して・・・という中で,新たな視点として,NIKEそのものの在り方に関して疑問を呈するツイートが拡散していったといったところでしょうか.
こう見ると,単にCMへの意見だけではなく多角的な意見が実は結構ツイートされていたということが分かって,なかなか興味深いです.
ソーシャルメディア上では様々な意見が拡散されますが,単に「炎上した」ではなく,様々な視点があることを可視化しないと全体像を正しく理解することは難しいようです.