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阪神タイガース、ぴっかぴかのルーキーズが入寮!

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
山本将也投手は古巣・王子のティッシュを手に入寮挨拶。「よろしくお願いします!」

年が明けて1週間。タイガースのファーム、“小虎たち”の本拠地である鳴尾浜も6日が仕事始め、きのう7日は新人選手の入寮が行われました。例年は入寮日が球場開きでもあるため、新人以外の選手も「一番乗り」を目指して早朝からやってくるのですが、この日は岡崎選手と小宮山選手が荷物を持って訪れたくらい。ことしはまだグラウンドを使えなかったんでしょうかね。でも、きょう8日には寮生が戻ってきて、9日から若手たちの練習も始まります。新人合同自主トレと合わせてにぎやかになるでしょう。

そして9日からは鳴尾浜のスタンドが開放されます。お待たせしました!小虎ファンの皆様も、いよいよ始動ですね。なお新人合同自主トレの休みは13日、17日、21日、26日、31日で、その日は見学できないと思われますのでご注意ください。

さて、ほやほやのルーキーたち6人は朝10時から約1時間おきに鳴尾浜へやってきました。さっそく自分の部屋に入って、まず写真撮影とテレビインタビュー。荷物整理をしたあと1人ずつ取材に応じています。では到着順に、入寮したてのコメントをご紹介します。

【陽川尚将(ようかわなおまさ)内野手】

ドラフト3巡目 東京農業大

「とてもきれいな部屋で住みやすそう。荷物はあと2、3個がこれから届きます」という感想。「前に見学した時、部屋が広かったので素振りをできると思って、鏡(姿見)を買ってきました。時間がある時にやろうかなと。それに私生活でも使えるから」と言います。他には大学の後輩たちからもらったという、4年生部員の似顔絵を額に入れたものも持参していました。テレビはこれから買うそうです。

野球道具では、まず岐阜県のミズノ養老工場で作ったバット。「細めのグリップが好きなので、そうお願いして初めて削ってもらいました。誰のタイプかはわかりません。握った感覚で決めているので。これからコーティングして使っていきます」。肩にかけて持ってきた複数の袋には「大学で使っていたのと似た感じで作った」という新しいグラブが3つ。黄色いものもあり「タイガースカラー?」と聞かれると「いや…明るい色がすきなので」と、正直に答えていました。

【山本翔也(やまもとしょうや)投手】

ドラフト5巡目 王子(製紙)

「部屋はすごくきれいで野球に集中できる環境を与えてもらっていると感じました。関西は初めてで不安もありますが、今まで東京、名古屋とやってきたので慣れれば大丈夫。寮のご飯もおいしいと聞いているので楽しみです」と話していました。荷物はこの時点でほとんど片付いたくらい「最初は最小限にと思って」と、そう言いながら海外テレビドラマ『プリズン・ブレイク』全43巻など、多数のDVDを持ち込んでいます。「暇な時間が嫌なので。あと大学、社会人で自分が投げているものもあります。調子が悪くなった時に見て原点に返るため」とのこと。

どういう映像が入っていますか?「社会人の都市対抗本戦は一番大事な試合なので、いい悪いに関係なく待ってきています。負けはしましたが去年の都市対抗1回戦のJR東日本戦は、点を取られたけど3回以降いいピッチングができたから、よく見ます。一番最近というのもあって。大学時代は4イニングしか投げていないので記念みたいな感じですが…悔しい思いをした時期があっての今だから、そのDVDも宝物です」

他にはペン習字のテキストがあり、これは社会人で字を書く機会も多く恥ずかしいので練習したとか。また「王子製紙でお世話になったので少しでも貢献したい」と、自費購入した高級ティッシュ『鼻セレブ』を大量に持ってきています。同期入団の5人に「持ってきて」と言われたとか。「鼻セレブはいいですよ!いくら使っても肌が荒れないので。でも高いので自分ではあまり買わないんですけど」と苦笑いでした。あまりに滑らかな商品説明だったので、勤務していた部署を質問されていましたよ。でも営業ではなかったようです。花粉症の選手が多いと聞き、キャンプまでに「前もって注文して用意しなくちゃ!これからもネピア商品を使います」と恩返しを誓いました。

【岩崎 優(いわざきすぐる)投手】

ドラフト6巡目 国士舘大

「すごくきれいな部屋で、グラウンドも近いので野球に専念できると思いました。見学で来た時とは違い、これからという気持ちが高まってきています」と、期待に満ちた表情。この日持ってきた荷物は「野球に集中できるよう最低限のもの」だそうで、披露してくれたのは1枚の集合写真です。「大学の年末の練習終わりで撮りました。今は普通サイズですが、大きく焼いて飾ろうと思っています」とニッコリ。

6位での入団は、過去に阪神の掛布雅之さんや新井貴浩選手(広島)がいます。下位指名ということで思うところはあるかとの問いに「入ったら順位は関係ないと、周りの方々から言われていますので。ただ現時点では一番下なので、這い上がれるように頑張りたい」と力強く答えました。

例年は入寮した日、スカウトの方に連れられて電化製品を購入しに団体で出かけたりするのですが、ことしは何組かに分けて市役所へ行ったくらいでしょうか。最初にも書いた通り、全員が1時間おきで到着したからかもしれませんね。なお梅野隆太郎選手、横田慎太郎選手、岩貞祐太投手の九州勢3人の話は、あす書かせていただきます。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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