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関東甲信の梅雨入りは週末に?それ以降ならば記録的に遅くなる

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
関東の梅雨(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

梅雨入りタイミングは週末に?

雨雲の予想(ウェザーマップ)
雨雲の予想(ウェザーマップ)

きょう12日(火)は全国的に暑くなり、東京都心で30.1度と、ことし初の真夏日となるなど、全国の326地点(914地点中)で真夏日となり、福島県梁川では35.2度まで上がり、ことし全国で初の猛暑日となりました。

この暑さは、当面あさって14日(金)にピークとなりそうですが(関連記事)、遅れている関東甲信などの梅雨入りはいつになるのでしょうか。

最新の雨雲の予想では、上図のように、15日(土)から16日(日)にかけて、梅雨前線上の低気圧が通過するため、東日本や西日本で雨が降りますが、これも一過性で、雨雲は16日(日)午後にはもう東の海上へ抜けていく見込みです。

雨雲が抜けたあと、再び晴れ間が広がりそうなのですが、本州付近でも明らかに梅雨のステージに向かっていく天気図に変わってきていることはたしかで、この雨をきっかけに、関東甲信から九州北部にかけて、梅雨入りの発表があってもおかしくありません(特に西日本)。このあたりは気象庁の考え方次第となります。

なお後述しますが、関東甲信に関していえば、週末に梅雨入りがずれ込んだ段階で、17年ぶりの遅い梅雨入りとなり、もし週末の梅雨入りが見送りとなれば、記録的に遅い梅雨入りとなる可能性があります。

来週末に梅雨入りの可能性も?

10日間予報(ウェザーマップ)
10日間予報(ウェザーマップ)

関東甲信の10日間予報をみると、15日(土)は東京や横浜など、南部で夜から雨が降り出し、16日(日)にかけて雨が降りますが、16日(日)午後にはもう雨雲が抜け、晴れ間が広がってきそうです。

ただその後も晴れ間はあるものの、雲は多めなので、それも梅雨の現象ととらえれば、梅雨入りを発表してもおかしくありません。ただ晴れ具合がより大きくなれば、次の雨のタイミングまで、発表を見送るかもしれない、微妙な状況といえます。そして、その次の雨のタイミングが、上図の様に、今のところ、来週の21日(金)頃の計算となっているのです。

週末が見送りならば、記録的に遅い梅雨入りも

関東甲信の遅い梅雨入り記録(筆者作成)
関東甲信の遅い梅雨入り記録(筆者作成)

上図は、関東甲信の梅雨入り日に関して、統計のある1951年以降で、遅い方からの順位を調べたものです(順位には重複年があり)。

関東甲信の最も遅い梅雨入りは、2007年と1967年の6月22日で、6月下旬以降にずれ込んだのはこの2回だけです。次いで2位は、1960年の6月19日、3位は1999年、1982年、1969年の6月17日となっています。

もし週末の15日(土)から16日(日)にかけて、梅雨入りが見送りとなれば、17日(月)以降となり、つまり日付的には3番目に遅い梅雨入りが確定状態となります。もし次に付いている傘マークの日、21日(金)から22日(土)頃の梅雨入りならば、過去最も遅い梅雨入りと肩を並べることになります。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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