イラン大統領選挙の結果と今後の中東情勢(1)
イラン情勢は、予想が難しいとされる。これまで何度も予想外の展開で専門家を泣かせてきた。しかし今回の大統領選挙は、予想通りに司法府の代表のイブラヒーム・ライーシーが当選した。ライ―シーが大統領選挙に出馬するのは2017年に引き続き2回目である。前回は現職のハサン・ローハニ―に惨敗している。もし今回も敗れれば、その政治的キャリアに傷がつくと懸念され、絶対に負けられない選挙だった。そのために絶対に負けない準備が行われた。立候補者の資格審査を行う護憲評議会は6百名以上の立候補希望者の内7名を除いて失格とした。しかも、この審査を通過したのは、ライ―シーを除けば知名度の低い人物のみであった。それに加えて、投票日までに3名が立候補を辞退した。本当に狭い選択の選挙だった。
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