魚の年齢はどうやって調べる?実際に調べたら驚きの結果が!
釣りをしている方であれば、自分が釣り上げた魚を見て「この魚は一体何年生きているんだろう?」と思ったことのある方もいるのではないでしょうか。
魚は人間と違って、当然年齢を聞いても答えてくれませんが、実は魚のある部分を観察することで、魚の年齢を知ることができます。
そこで今回は、そんな魚の年齢の調べ方について紹介したり、実際に調べて分かったことについて紹介します。
魚の年齢を調べる方法
では一体、魚の年齢を調べるためにはどうすればよいのでしょうか?
調べる方法はいくつかありますが、耳石を使った方法を紹介します。
耳石は魚の頭蓋骨内にある炭酸カルシウムでできた組織で、魚が体のバランスを保つのに重要な働きを持っています。
では耳石のどこを観察すれば魚の年齢が分かるのかについてですが、わかりやすく説明するために耳石を簡単なイラストにしてみました。
耳石はよく観察すると木の年輪のようになっていて、半年に1回ずつ、白い層と色の薄い層が形成されます。(ここでは色の薄い層を黒で表現)
なので、この耳石にある白い層と色の薄い層の数を数えれば、その魚の年齢が分かるという訳です。
実際に魚の年齢を調べてみた
では実際に釣った魚の年齢を調べてみました。
今回調査するのは、ルアーで釣った70cmのシーバス(スズキ)です。
シーバスの可食部は料理して食べた後、東部から取り出した耳石がこちら。
シーバスは体も大きいですが、同じサイズの魚の中でも耳石が大きくて観察がしやすいです。
ではこの耳石を顕微鏡で観察してみると
先ほどのイラストのように、白色の濃い層と、薄い層で形成されていることが分かります。
ではこちらをもっと拡大して、層の数を数えてみると
色の濃い層と薄い層のセットが4つと、色の濃い層の5つ目が形成されているように見えたので、この魚は4歳半程度のようでした。
なので環境の要因もありますが、シーバスは4-5年程度の時間をかけて70cm程度まで成長するようです。
魚の種類によっても成長スピードは違う
ではシーバス以外の魚ではどうなのか気になったので、いくつか調べてみました。
まずはイサキですが
30cmと小柄ではあるものの、先ほどの70cmのシーバスより年上の5歳程度であることが分かりました。
他にはブラックバスだと
49cmとそこそこ大きめの個体ですが、耳石からは3歳半のように見えます。
このように見た目のサイズは大きくなくても、魚の種類によって成長スピードに差があるというのは間違いなさそうですね。
今回は耳石を使った魚の年齢の調べ方について紹介しました。
普段、魚の年齢についてなかなか意識をすることもないかもしれませんが、自分が釣ったり食べたりする魚の年齢を意識することで釣りがもっと楽しくなったり、釣りに関する資源に興味が持てたりするので、ぜひ虫眼鏡などを使って食べた魚の年齢を調べてみてはいかがでしょうか?