事実上の韓国選手の追い出し?!日本女子プロゴルフ協会の規定変更で人気を牽引する韓国選手が消える現実味
新たな韓国選手は日本に来ない!?
今年4月末、韓国女子ツアーの取材で出会った韓国の総合ニュースサイト「イーデイリー」のゴルフ担当記者から、こんなメールをもらった。
「まだイ・ボミやキム・ハヌルは人気があるのかい?アン・シネは写真集出すんだってね。でももう、韓国女子選手は日本に行かなくなると思うよ」
その理由は日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が2019年からQTの出場資格を「LPGA会員」のみと改めるからだ。
現状の規定だとプロテストに合格するか、ツアーで優勝して入会資格を得るしかない。
これまでは非会員でもQT受験が可能で、上位に入ればTP単年登録によってツアー出場が可能だったが、この制度も今年までとなる。前出の記者が続ける。
「日本のQTから出場権を得られるのは今年が最後なので、8月のファーストQTには多くの韓国人選手がエントリーすると聞いている。でも来年からは『もう受けない』といっている選手が多い。米ツアーのキム・ヒョージュは『日本に行きたい』とかねてからいっていたけど、『これで行くチャンスがなくなった』と嘆いていると聞きます。ましてや出られるツアーを休んでまで、プロテストを受けて日本ツアーに挑戦することもないでしょう。日本ツアーから撤退し、韓国ツアーに戻る選手が自然と増えるでしょう」
30~40代で引退も視野に
現在、日本のレギュラーツアーでプレーする韓国人の賞金シード選手は、イ・ボミ、キム・ハヌル、アン・ソンジュ、イ・ミニョン、申ジエ、李知姫、全美貞、ペ・ヒギョン、カン・スーヨン、ユン・チェヨンの10人。シード圏外には、黄アルム、イ・ナリ、ジョン・ジェウン、キム・ヘリムらがいる。
そのうえで前出の韓国人記者は「その多くが30代で、5~10年後には、日本ツアーにほとんど韓国人選手がいなくなるだろう」といっていた。
確かに5年後には40代近くなり、現役を退く選手が一気に出てくることが予想される。
現在、20代の韓国人選手たちでさえも、体力的に衰え始めるといわれる30代半ばでシードを保持しているかは未知数だ。
ここ数年、日本ツアーの人気を牽引してきたのは、ボミやハヌル、シネら韓国人選手であるのは明白。韓国国内にはまだまだ日本でブレイクしそうな若手もたくさんいる。
そうした実力のあるプレーヤーたちが日本に来ないとなれば、盛り上がりに欠けるだけでなく、ツアー全体のレベルが下がることも懸念される。
LPGAは果たしてこのままでいいのだろうか――。
(『週刊パーゴルフ』7月17日号掲載)