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中谷打った!ソフトバンク移籍後、待望の初打点が価値あるⅤ打

田尻耕太郎スポーツライター
技アリの決勝タイムリーを放った中谷将大外野手(筆者撮影)

 7月22日、ウエスタン・リーグ公式戦。福岡ソフトバンクホークスと広島東洋カープがタマホームスタジアム筑後で対戦した。

甲斐野最速159キロで今季初セーブ

【7月22日 ウエスタン・リーグ公式戦 タマスタ筑後 1550人】

広島     200100010 4

ソフトバンク 00002004× 6

<バッテリー>

【C】薮田、一岡、●塹江(0勝2敗1セーブ)、菊池保――中村奨

【H】大竹、高橋純、◯泉(1勝0敗)――海野

<本塁打>

なし

<スタメン>

【C】8大盛 4羽月 Ⅾ堂林 5メヒア 7宇草 2中村奨 3木下 9正随 6韮澤

【H】8谷川原 4周東 Dデスパイネ 5リチャード 3野村 6川瀬 7佐藤直 9釜元 2海野

<戦評>

 ソフトバンクが八回に4点を奪って逆転勝ちした。1アウト満塁から途中出場した水谷の左越え二塁打で同点。なおも二、三塁に走者を置いて代打・中谷が中前2点適時打を放ち、これが決勝点となった。

 先発した大竹は6回途中3失点の粘投。3番手の泉は勝利投手になったが、1回3安打1失点と課題を残した。最終回は甲斐野が登板し、自己最速の159キロ直球などで1回1安打無失点。今季12試合目の登板で1セーブ目を挙げた。

 広島は初回に宇草のセーフティスクイズなどで幸先よく先制。先発した薮田は5回3安打2失点と好投したが、3番手の塹江が誤算だった。(了)

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長距離砲が見せた技アリ一打

スラッガー然とした大きな体。次は本塁打に期待(筆者撮影)
スラッガー然とした大きな体。次は本塁打に期待(筆者撮影)

 現時点の入場上限いっぱいの1550人のファンが詰めかけたタマスタ筑後のスタンド。ソフトバンクが八回に4-4の同点に追いつき、なおも1アウト二、三塁のチャンスだ。藤本博史二軍監督が代打に中谷将大を告げると、球場が大きな拍手に包まれた。

「打ったのは外角のチェンジアップだったと思います」

 引っ張り傾向が強いパワーヒッターだが、「コースなりに逆らわずに打てました」と振り返ったこの打席では技アリの打ち方で打球をセンター前に運んだ。2者が生還して6-4と勝ち越しに成功。一塁ベース上の中谷将大外野手は、チームメイトからの声と客席の喝采にホッとしたような小さな笑顔を浮かべて喜びを表した。

シーズン途中移籍はバタバタ「転居もまだ」

 7月2日に阪神タイガースから二保旭投手との交換トレードでソフトバンクに移籍。5日に入団発表を行うと、6日から二軍戦に出場した。2017年に一軍で133試合に出場して20本塁打を放ったパワーヒッターだ。「長打力のある日本人打者」はソフトバンクとしても大きな補強ポイントであり、移籍初戦は「5番左翼」でスタメンと期待の高さをうかがわせた。

 しかし、「まだ転居も済んでいない」と慌ただしく新天地に来た中でなかなか結果を出せずにいた。この日を迎えるまで21打数4安打0打点。打順は下がり、ベンチスタートとなる日も出てきた。

 待ちに待った本領発揮。そうなれば、やはり特大のホームランを期待したいところだが、派手な振る舞いが得意なタイプではないようだ。「しっかり打つ方でアピールしていきます」。本人は少しの笑みを浮かべて静かな口調で意気込んだが、鷹ファンの中谷熱はこれから高まっていきそうだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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