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初回に11本のヒットを打たれ、ワースト記録を塗り替える。次の登板は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ハンター・ブラウン(ヒューストン・アストロズ)Apr 11, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月11日、ハンター・ブラウン(ヒューストン・アストロズ)は、カンザスシティ・ロイヤルズを相手に投げ、1回裏に11本のヒットを打たれ、9点を取られた。

 最初の3人にシングル・ヒットを喫し、一塁ファウル・フライを挟み、二塁打、シングル、シングル、シングル。さらに、一塁ゴロで2死とした後も、シングル、ホームラン、シングル、シングルと続き、14人目を四球で歩かせたところで、マウンドを降りた。

 コーディファイ・ベースボールによると、リリーフ投手を含め、1イニング未満の登板で被安打11本は史上最多。それまでは、10年前にカルロス・フリーアスが記録した被安打10本が最も多く、被安打9本も6人しかいないという。

 フリーアスは、2014年9月17日に、クアーズ・フィールドの先発マウンドに上がり、11人に対して投げ、1回裏を終わらせることができなかった。2アウトは、盗塁死と内野ゴロによるものだ。

 ブラウンは、今シーズンがメジャーリーグ3年目。昨シーズンは、155.2イニングを投げ、奪三振率10.29と与四球率3.18、防御率5.09を記録した。今シーズンは、3月30日が4イニング1失点(自責点0)、4月5日は3イニング5失点(自責点5)。それぞれの相手は、ニューヨーク・ヤンキースとテキサス・レンジャーズだ。2登板目は、2回裏に6本のヒットを打たれ、5点を取られた。

 連続の炎上だが、次も、先発マウンドに上がる可能性は高い。アストロズは、ローテーションに並ぶはずの投手たち、ジャスティン・バーランダーフランバー・バルデスホゼ・ウッキーディルイス・ガルシアランス・マッカラーズJr.を欠いている。この5人のうち、今月中に復帰できそうなのは、バーランダーだけだ。

 順番どおりなら、ブラウンは、4月16日に投げる。相手は、アトランタ・ブレーブスだ。今シーズン、ブレーブスの打率.303、出塁率.364、OPS.864は、どのチームよりも高い。ブレーブスに次ぐのは、打率.277、出塁率.354、OPS.806のロサンゼルス・ドジャースだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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