ゴールデンウィークは自宅に居ながら鉄道の旅を楽しもう!
STAY HOMEの今年のゴールデンウィーク。
皆さんご自宅でどうやって過ごそうか思案されていることと思います。
一年の中でも気候がよい季節ですからどこかへ出掛けたい気持ちはよくわかります。でも、今まで世界中が経験したことがないような危機が同時多発で広がりを見せている中では、個人の行動が制約を受けるのは仕方がないこと。どこかへ行きたい気持ちを我慢して何としてでも行動を控えなければならないと、心の中で葛藤されていらっしゃる方も多いと思います。
そんな中で、都会の皆様方の「どこかへ行きたい。」「楽しい時間を過ごしたい。」というお気持ちに少しでもお答えしようと、筆者が代表取締役社長を務めるえちごトキめき鉄道ではいくつかの取り組みを始めました。
STAY HOME キャンペーン
まずは、インターネットでの動画配信。
えちごトキめき鉄道は、北陸新幹線の開業で転換された旧JR北陸本線を引き継いだ「日本海ひすいライン」(直江津―市振)と、旧JR信越本線「妙高はねうまライン」(直江津―妙高高原)の2つの路線からなる全長約100キロメートルの並行在来線と呼ばれる第3セクター鉄道ですが、その全区間の運転席からの前面展望動画を公開しています。
これはちょうど桜が見ごろを迎えた今年の4月上旬に撮影したもの。
前面展望というのは始発から終着までの全区間を途中カットすることなく全部収録する映像で、時刻表上の所要時間と同じ時間をかけて動画が流れますから、実際の列車に乗っているのと同じ気分がお楽しみいただけます。
また、編集でナレーションなどを入れることもしていませんから、つまりは素材をお届けしていることになります。だから、何度見ても飽きが来ないのも特徴です。
早送りしないでじっくりと最後までご覧いただくと終点に到着したときに不思議な達成感が味わえますのでぜひ体験してみてください。
一例として
青空の下、雪をかぶった妙高連山と沿線の桜が美しくご覧いただけます。
スイッチバックの二本木駅に上下列車が同時到着するシーンは圧巻です!
日本海ひすいライン 泊→糸魚川(あいの風とやま鉄道 泊駅から収録)
教官の指導の下、訓練運転での高速走行。春の日本海がきれいです。
3区間のリンクを載せますのでご興味のある方はご覧ください。
(音声も撮影時のものがそのまま入っています。)
このような前面展望画像は次の鉄道会社でも公開しています。
小湊鉄道【公式】
いすみ鉄道 【社員(運転士)ブログ】
大多喜-上総中野(リンク先のブログの中のリンクを選択してください。)
京浜急行 【けいきゅんとおうちで遊ぼう】
京浜急行の【けいきゅんとおうちで遊ぼう】では、ダウンロードして工作やお絵かきができる「京急電車のペーパークラフト」や「けいきゅんぬり絵」も設定していますので、かなり時間をかけてお楽しみいただけると思います。
いろいろ楽しめそうですよ。
若桜鉄道の超マニアックペーパークラフト
ペーパークラフトといえば鳥取県の若桜鉄道でも発表しています。
ところがこのペーパークラフト、ただモノではありません。
大人が一日夢中になれるほど手が込んでいるものもあり、中でもディーゼル機関車DD16型は暇つぶし程度の心構えではチャレンジできそうにありません。
この平面展開図がこんなディーゼル機関車になるのですから、あとは作ってのお楽しみ。
こういうホームページを見ると、この鉄道にはよほど熱心な職員さんがいらっしゃるということがよくわかります。
コロナが終息したらぜひ訪ねてみたい路線ですね。
物販も大切です。
さて、こういう時期にやはり注目のローカル線といえば千葉県の銚子電鉄を忘れてはいけません。
ぬれせんべいで有名な銚子電鉄ですが、昨年秋の台風災害に続く今回のコロナ騒動でダブルパンチを受けて喘いでいます。
その理由はもちろんぬれせんべいなどの物販の不振。なにしろ観光客が来てくれなければお土産物も売れないのです。
そこで銚子電鉄ではなりふり構わぬ姿勢で通販を展開しています。
商品の一例はこちら
こうなってくると、もう何でもありの感じがしてきます。
ネーミングを見てもわかるように、なりふり構わぬ物販戦略。
笑ってしまいます。
ちなみにこの写真の左側、アフロヘアの人が銚子電鉄の竹本勝紀社長さん。
「どうか、お願いします。助けてください。」
この悲壮感を笑いに変えて自然と応援したくなるという不思議なパワーの持ち主です。
筆者も気が付いたら「ポチッ」としていて、2日後に会社に大きな段ボール箱が届くことになりましたが、弊社スタッフも大喜びでした。(別に宣伝ではありません。)
詳細は 銚子電鉄のホームページ にてご確認ください。
見ているだけでも楽しいページです。
「あなたと鉄道写真」 募集します。
さて、えちごトキメキ鉄道では動画配信に続くSTAY HOMEキャンペーンの一環として「あなたと鉄道写真」と題した企画を展開中です。
このキャンペーンは昭和のころから撮影したあなたやご家族、お友達などが鉄道車両と一緒に写った写真を募集するもので、鉄道が皆様方の思い出とともにあるということを今一度再確認していただくことで鉄道を身近に感じていただこうという企画です。
皆様のご自宅にあるアルバムに眠る貴重な一枚を見つけてみてはいかがですか。
ゴールデンウィークにご自宅の押入れの中のアルバムから写真を探して、ネガを探して、スキャンして、などとやっているうちに、あっという間に休暇が過ぎてしまうでしょう。
実は狙いはそこです。
遠くへ出かけるだけが旅行ではありません。
時空を超えて遠い過去から蘇る思い出も立派な旅だと思います。
「そういえば、昔撮ったなあ。」
「おじいちゃんおばあちゃんも一緒に家族旅行したね。」
こういう昭和のころからの思い出の中には懐かしい列車やすでに廃止された路線など資料としても価値がある貴重な1枚が眠っているかもしれません。
全国どこの鉄道路線でも結構です。
対象は昭和から平成までの日本全国の鉄道です。
▲例えばこれ。
筆者が18歳だった当時、1978年の埼玉県の西武山口線です。
どうです。イケメンだったでしょう。(笑)
昔はこうして許可を受けて車庫で撮影できたのんびりとした時代だったこともわかる1枚です。
▲こちらは1975年、北海道室蘭本線の追分駅。
デゴイチに引かれた列車に乗って北海道を旅した思い出の1枚。
この年に全国の国鉄路線から蒸気機関車が廃止になりましたから、保存機関車を除いて筆者が最後に乗ったSL列車です。
銚子電鉄の竹本社長さんを見習って、筆者も捨て身の自分晒しです。(汗)
鉄道だけではなく、車両や走行風景とともに人物が写っていることで当時の雰囲気が伝わってくる。そんな写真を募集しています。
詳細は えちごトキメキ鉄道のホームページ にてご確認ください。
鉄道会社はご多分に漏れず今回の新型コロナウイルスの蔓延で全国どこの会社も大打撃を受けています。利用者数が対前年比9割減などというのも各社共通です。
動画配信もペーパークラフトも直接の集客や売り上げアップにつながるものではありませんが、そういう状況でも鉄道は皆様の夢と希望を乗せて走っていきたい。
そんな思いで各社とも頑張っています。
コロナで有名人がお亡くなりになられるというショッキングなニュースが後を絶ちません。
本当の春はこの災いを乗り切った後にやってきます。
「STAY HOME」
どうぞ皆様、ご自宅で有意義なゴールデンウィークをお過ごしください。
私たち鉄道会社の取り組みが少しでもお役にたてることを願っています。
※全国の鉄道会社では各社さまざまな取り組みをしていますが、今回はスペースの関係上筆者が関係する数社を取り上げさせていただきました。
本文中に使用しました写真は表示のあるものを除きすべて筆者撮影です。