間もなくゴング! 『BIG TIME BOXING USA』
現地時間2月20日(火)にミシガン州デトロイトのウェイン州立フィールドハウスで催される「ビッグタイム・ボクシングUSA」の解説陣が発表された。同興行はDAZNでライブ中継される。
まずは、IBFスーパーウエルター級王者の、ラウル・マルケス。米国代表として1992年のバルセロナオリンピックに出場したマルケスは、代表合宿時からチームメイトとなったオスカー・デラホーヤと友情を育んだ。
世界王者としては地味な存在だったが、引退後、SHOWTIMEの『CHAMPIONSHIP BOXING』、またこの局が若手育成を掲げて作ったプログラム『The Next Generation』において、英語とスペイン語の両方で快活な喋りを披露。マルケスの解説者としての働きは、高い評価を得ている。
タキシードやスーツを着てリングサイドに座り、ヘッドフォンをしながらコメントするマルケスを見ながら、その如才なき活躍ぶりに何度も舌を巻いた。名チャンプであっても、セカンドキャリアを構築するのは難しく、苦しむ元ファイターの姿を何人も目にしているから尚更だった。
「ビッグタイム・ボクシングUSA」はマルケスに加えて、特別ゲストとして地元デトロイト出身のトレーナー、シュガーヒル・スチュワードにも仕事をオファー。Kronkジムの総帥であり、トーマス・ハーンズを育てたことで有名な、故エマニュエル・スチュワードの甥にあたるシュガーヒルは、ベテランコメンテーター、コーリー・エルドマンと共に試合を解説する。
ご存知のように、シュガーヒルは、現WBC世界ヘビー級チャンピオン、タイソン・フューリーを指導中だ。一方のエルドマンは作家としても名声を得ており、DAZNのみならず、ESPN、CBS、NBC等の番組に出演中である。
今回の興行を手掛けたサリタ・プロモーションの社長、ドミトリー・サリタは「この素晴らしい実況チームが『ビッグタイム・ボクシングUSA』のDAZNデビューに携わることに心から興奮している。彼らはそれぞれ視聴者に、ユニークな洞察力をお見せするであろう」と語った。
HBO、SHOWTIMEと米国におけるボクシング中継の2大巨頭が消え失せた今、新たなメディアの台頭が待たれる。今回の中継は、どの程度ファンに受け入れられるか。