外国発祥のものを上手に進化、融合させ、そのもの本来の長所を生かした新しいものを生むことが得意な私たち日本人。それは、飲食業界にも共通する事柄であり、令和の時代となった現在では、海外では見かけることのない珍しい食べ物が日本国内のいたるところで販売されています。この日訪れた「ミルシュー キャベツ」さんも、そんなユニークなお店のひとつ。同店の看板商品である、サクサクのパイ生地の中にたっぷりとクリームを詰め込んだ新感覚スイーツ「ミルシュー」を、ここでたっぷりと堪能してきました。

「ミルシュー キャベツ」ってどんなお店？

「ミルシュー キャベツ」さんがお店を構えるのは、JR紀勢本線和歌山駅のすぐそば。駅の中央口から出て左手、ロータリーの脇にある道路沿いにお店があります。

店内にはイートインスペースがなく、テイクアウトが基本となります。今回の取材中にたくさんのお客さんが買い物に訪れていましたが、みなさん紙袋に商品を入れてもらい持ち帰ったり、食べ歩き仕様に包んでもらって近隣の日陰でスイーツタイムを楽しんだりと、思い思いの場所で商品を味わっているようです。取材中に少し会話をしたあるお客さんは仕事や用事で和歌山市を訪れるたびに同店で買い物をしているそうで、「車で1時間半以上かかる地元からわざわざ足を運びたくなるほど、ここのミルシューは一度食べたらハマってしまう」と嬉しそうに話してくれました。そんな、遠方から足を運ぶファンもいる同店の「ミルシュー」とは、一体どんなものなのでしょうか？

パイとクリームの絶品マリアージュ「ミルシュー」

同店で販売している「ミルシュー」とは、何層にも重なるサクサク食感のパイ生地の中に、シュークリームのようにたっぷりとクリームを詰めたもの。つまりは、ミルフィーユとシュークリームのいいとこどりなスイーツというわけです。定番は、プレーン、チョコレート、抹茶の3種類。すべてのクリームに濃厚なカスタードが使われており、それぞれのフレーバーを加えたホイップクリームとあわせたものをパイの中に詰めて商品として提供しています。

パイはその日のうちに店内で焼き上げたものを使用。つやのある表面とぷっくり膨らんだ四角形のフォルムが特徴で、この中からクリームがはみ出ないよう中に空洞ができたものをミルシューとして使用します。

オーダーが入ってから専用の機械でクリームを注入するため、大量のオーダーが入ると提供までに少し時間がかかってしまうことも。店内は小ぢんまりとしていて待機場所が限られるため、混み合っているときは店外で待機するなど、他のお客さんへの心遣いと譲り合いを大切に。

すぐに食べる場合は、できあがったミルシューを食べ歩き用に包んでそのまま手渡してもらえます。テイクアウトする場合は紙袋に入れてもらえるのですが、生ものなので高温多湿を避けて持ち帰りましょう。2～3時間程度の持ち歩きであればできたてとほぼ変わらない食感と美味しさを楽しめるので、自宅や訪問先に着いてから落ち着いた環境でゆっくりと味わうことをおすすめします。

今回は特別に、できたてのミルシューをお店でカットしてもらいました。「プレーン」のミルシューには、バニラが香るミルキーな味わいのクリームがたっぷりと詰まっています。

「抹茶」のミルシューには色あざやかなグリーンのクリームが入っており、しっかりと抹茶の香りやほろ苦さを感じられるところがポイント！

アップルパイやドリンクも販売

同店の主軸商品は「ミルシュー」であることをここまでお知らせしましたが、同じくパイ生地を使った「アップルパイ」も、同店の隠れた人気商品となっています。ミルシューに比べてやや小ぶりではありますが、中にはたっぷりと焼きりんごが詰まっており、見た目以上の食べごたえを感じられることでしょう。

また、スイーツと一緒にドリンクを購入することが可能なので、オリジナルのハーブティーや紅茶、コーヒーなどを使ったオリジナルドリンクにもぜひ注目してみてください♪

「ミルシュー キャベツ」の詳細情報

パイのサクサク感が美味しいミルシューを買いに行こう

これまでに様々なジャンルのスイーツを取材してきた筆者ですが、食べ終えたあとにすぐ「もっと食べたい」と感じたスイーツとの出会いはとても久しぶりでした。前出のお客さんが語っていた通り“一度食べるとハマる”という表現は大げさではなく、サクサクとした食感の生地とほどよい甘さのクリームとの相性は抜群で、ミルフィーユとシュークリームがそれぞれ持つ長所を一度に感じることができました。この記事を読んで興味を持たれた方は、ぜひ「ミルシュー キャベツ」さんを訪れてその美味しさとユニークさを体感してみてくださいね！