淡路島でのこぼれ話 賞品と野球教室《阪神ファーム》
きのう19日、1軍に昇格した桑原投手と荒木選手。その直前に結果を残したのが淡路島でのウエスタン・広島戦でした。桑原投手は16日の試合で島本投手のあとを受け6回に登板。2イニングをパーフェクトに抑えています。同じ試合で荒木選手は先制のタイムリー二塁打!二塁打賞と、これが決勝打となったため『ヒーロー賞』も獲得しました。試合後の野球教室もかなり目立っていたんですよね。
というわけで、まずは淡路でのゲーム恒例である“各賞品”の話からまいりましょう。なお写真はほとんどが16日の試合後に行われた野球教室のものなので、本文とは関係なく掲載させていただきます。ご了承ください。
淡路恒例の賞品リスト
毎年5月か6月に、阪神タイガースと淡路日の出農業協同組合(JA淡路日の出)の主催でウエスタン公式戦が2試合開催されています。場所は淡路佐野運動公園第1野球場、通称ボールパークあわじ。対戦相手はだいたいオリックスか中日という印象だったんですが、ことしは広島戦でした。結果は1勝1敗、お互いにあまり打てなかった2試合で…。関係者の方々も「ことしは賞品が少なかったかな?」とおっしゃっていました。
ことしの賞品は
◆二塁打賞
淡路島いちじくカレーとオニオンドレッシングのセット
◆三塁打賞
淡路島産米キヌヒカリ 10キロ
◆猛打賞
淡路島玉ねぎ 20キロ
◆ホームラン賞
淡路ビーフ
これが両チーム共通です。阪神が勝った場合のみ
◆勝利投手賞
淡路島玉ねぎ 20キロ
◆セーブ投手賞
淡路島産米キヌヒカリ 10キロ
◆ヒーロー賞
淡路島いちじくカレーとオニオンドレッシングのセット
他に勝利監督賞もあります。そして広島が勝った場合は『ヒーロー賞』(賞品は阪神と同じ)のみが贈られます。
16日の試合は2対0の完封勝ちで、島本投手が『勝利投手賞』の玉ねぎ20キロ、二神投手が『セーブ投手賞』のお米10キロ、そして荒木選手が『二塁打賞』と『ヒーロー賞』をダブルで獲得!しかし…2つの賞品は同じものなんですね。あらら~。古屋監督も『勝利監督賞』です。島本投手から「玉ねぎ20キロって何個くらいですか?」と聞かれたものの、私も個数はわからずで…「とりあえず実家に送ります」と言っていました。
17日は3対2で広島が勝ったため投手賞はなく、勝ち越しタイムリーの安部選手が『ヒーロー賞』、エルドレッド選手が『ホームラン賞』の淡路ビーフ、美間選手が『三塁打賞』のお米10キロ。阪神は柴田選手が『三塁打賞』と『猛打賞』をダブル受賞。お米10キロと玉ねぎ20キロです。柴田選手はまだどうするか考えていないとのことでしたが、まあ奥さんと相談するでしょうね。
昨年は2試合でお米90キロ!
これだけの賞品が出ているのに、ことしは少なかったような気がするのは私だけ?と思ったら、関係者の方も「そうですね」とおっしゃっていました。なんせ昨年5月24、25日に行われた中日戦は長打があまりにも多かったせいかもしれません。昨年は『二塁打賞』お米10キロ、『三塁打賞』玉ねぎ20キロ、『猛打賞』玉ねぎ20キロ、『ホームラン賞』淡路ビーフでした。
2試合で二塁打3本の北條選手がお米30キロ、2本の高山選手が20キロ、小宮山選手が10キロ、代打ホームランの岡崎選手が淡路ビーフと阪神は以上です。中日は選手別にいきましょうか。森越選手が三塁打と二塁打、さらに猛打賞で玉ねぎ40キロとお米10キロ。高橋周選手はホームランと二塁打で淡路ビーフとお米10キロ、藤井選手はホームランで淡路ビーフ、桂選手が二塁打でお米10キロ。
とりあえず1試合目が打ち合いだった去年は、両チームの合計をしてみると玉ねぎが40キロ、お米が90キロ!ことしはお米が『三塁打賞』になったので合計30キロと、かなり減りました。玉ねぎはことし『三塁打賞』だけですが、合計40キロは同じですね。なお賞品は当日持って帰るのではなく、送りたいところへ後日届けてもらいます。
野球教室は横田選手のコケから
続いて、16日の試合後に開催された野球教室の話です。淡路市と洲本市にある9つの少年少女野球チームから124人が参加しました。1時間くらいで、野手は選手にトスしてもらって打つバッティング、外野と内野に分かれて選手のノックを受ける守備を交代でやります。投手、捕手はずらりと並んで投げて捕っての繰り返し。とにかく野球教室はシャッターチャンスがてんこ盛りなんですよね~。おまけに選手たちの生き生きした表情がたまりません。
やはり最初に、飛びっきりの被写体・横田選手を見てみましょう。バッティング指導中で、子どもたちが打つたびに「ホームラン」なんて言っていた横田選手が、突然「わあっ!」と大きな声。何かと思ったら…コケていました。トスを上げる時にみんなボールをいれるカゴに腰かけるのですが、それが普段の物より小さかったようで。後ろにひっくり返ったまま、すぐに起き上れず笑っています。打っていた少年はあっけにとられていましたよ。
先輩とペアを組む横田選手や植田選手はトス係、先輩は指導係という役割になり(決まっているわけではなく、交代することも)右打ちの子と左打ちの子ではトスするのが逆なのでカゴを持って移動します。でも西田&北條ペアは左が西田選手、右は北條選手と分担していて、交代している間は子どもたちと話をしていました。一番“なつかれて”いた感じですね。2人とも関西弁だし、友だちのように話かけるからでしょう。
荒木選手、背後からの死球に…
その隣にいたのが荒木&森越の同級生ペア。一番賑やかだったかもしれませんねえ。最初は普通にやっていたんですけど、まず荒木選手にアクシデント発生。荒木選手がネットの右側に立っていて、そのすぐ隣(黒瀬&植田ペアだったような)で打っていた子の打球が何度かネットに入らず、その向こうにある金網を直撃していました。跳ね返りが怖いなと思った矢先、強烈な打球がネットに当たって荒木選手のお尻に…!
プロのボールでも打球でもないとはいえ、不意をつかれたこともあって荒木選手は相当痛がり、しまいには座り込んで苦笑い。そのあとも後ろが気になって仕方ない様子でしたね。確かにまだ何球か跳ね返ってきていたので「ガン」と鳴るたびにビクビク。すみません、思いきり笑ってしまいました。でもすぐ1軍昇格となったので、縁起のいい“死球”です。当てた子が自慢できるように、これからも活躍してくださいね。
早打ちティーに子どもたちは拍手
その荒木選手が振ったのか、森越選手が志願したのか?野球教室も終盤になった頃に、森越選手による『早打ちティー』が始まりました。おそらく子どもたち全員が打ち終わった残り時間だったと思われます。荒木選手のトスで気合の声を上げながら打ち続ける森越選手。カゴが小さいのでボールはなくなり、すぐに終わるだろうと写真を撮っていたら、隣から黒瀬選手がカゴを持って来てボールを補充。それでもそろそろ、と思ったら再び補充。
もしかして黒瀬選手、その隣の原口選手のとこまでボールを取りにいったのかな?最終的に何スイングしたのか数えていませんでしたが、もう補充するボールがなくなったので終了です。森越選手がキツさに耐えかねて大きな声を出すもんで、周りに人垣ができるほど。あれはトスする方も結構キツイと思うんですけど、荒木選手はニヤニヤしていました。森越選手は息も絶え絶えで、みんなに「おい、ひざ大丈夫か?」と聞かれ「あ、ひざが…ひざが…」と言いながら笑っていたので大丈夫でしょう。
横田選手の“大仕事”
野球教室といえば“締めの挨拶”も面白い、いえ大切な仕事です。一昨年はルーキーの北條選手が無難にこなしていて、昨年2月の安芸キャンプで行われた野球教室は、北條選手のアドバイスを受けながらルーキーの横田選手が頑張りました。出だしはなかなかスムーズだったのに、途中でアクセントがおかしくなり、その動揺から崩れていってしまったのです。次の野球教室からは北條選手が挨拶担当に戻りました。おそらく横田選手にとって負担が大きすぎたんですかねえ。
ことしになって誰が担当していたのかは野球教室に遭遇できていないのでわかりませんが、今回は横田選手でした。試合後、野球教室が始まるまでの着替えタイムで誰もベンチにいなかったのに、なぜか横田選手だけがウロウロ。古屋監督が「横田、着替えは?」と聞くと「文章が…もにょもにょ」。よく聞き取れませんが、すごく真剣な顔をしています。中村コーチにも「まだ時間あるから着替えてこいよ。風邪ひくぞ」と言われ、再び「文章を…」「考えないといけないので」と。
ああ~なるほど!横田選手が締めの挨拶をするんだなとわかり、でも着替えができないってどういうこと?と思ったら、コーチの皆さんも同じことを考えたようで「着替えながら考えろよ(笑)」と突っ込みました。ただ古屋監督は「同時に2つのことはできないんだよな」とニコニコ。よくわかっていらっしゃる。というか、そんなに大変なのかと改めて驚いた次第です。とりあえず着替えには行った横田選手、戻ってからもほとんど笑顔がなく何かつぶやいていました。
ヒットを打てば免れた?
昨年2月のキャンプ同様、前もって考えておけばよかったのにと思ったら、古屋監督いわく「今回は決まっていなかったからね。横田がヒットを打っていれば違ったんだけど、(候補者だった)北條や植田は打っちゃったからねえ」とのこと。それで試合後に焦り始めたわけです。
やがて野球教室終了の合図とともに一塁側ベンチ前へ集合。子どもたちと向かい合って並んだ選手たちの中で、ただひとり横田選手だけが真顔でした。名前が呼ばれると「来たか~」と観念した顔でマイクを握り、うしろの選手たちは期待に満ちた表情。いや~皆さん、しゃべる前から笑いすぎでしょ。で、肝心の挨拶はというと…初体験の時よりボロボロだったのは言うまでもありません。
とにかく終わってホッとした横田選手。続いて子どもたち代表の男の子から、お礼の言葉です。おそらく最年長の小学6年生でしょうね。最初から最後までよどみなく、しかも文章も立派なものでした。それを聞く横田選手は呆気にとられた顔で、しばらくすると「やるなあ」という苦笑い。まあ彼は124人の代表ですからね。横田選手もこれから数をこなして上手になっていきますよ。もしくは早く植田選手にバトンタッチしてしまうとか。何とか無事に終わってよかった。お疲れ様でした。