【元動物看護師が伝える】猫の「ゴロゴロ」は甘えだけじゃない!?隠された4つの気持ちとは?
猫の「ゴロゴロ」とした喉を鳴らす姿は、多くの飼い主にとって癒しの瞬間。
しかしこのゴロゴロ音は単なる甘えや満足感を表しているわけではなく、実は他にもさまざまな感情や状態が隠されているようです。
1.猫の「ゴロゴロ」に隠された理由4選
1‐1.機嫌がいいから
猫が「ゴロゴロ」と鳴く理由の中でも、一般的に知られているのが「機嫌がいいから」という理由です。
撫でられているときや、飼い主の膝の上でくつろいでいるときによく見られます。ある説では、ゴロゴロ音によって母猫の母乳がよく出るようになるのだとか…。
とにかくこの状態の猫というのは、「なでなでOK」の状態であることがほとんど。たくさん愛猫を愛でるチャンスだと思ってください。
1‐2.要求があるから
ゴロゴロ音は、単なる満足の表現だけでなく何かを要求する際にも使用されます。
たとえば「お腹空いた」「遊びたい」「撫でてほしい」など。
ゴロゴロは子猫から母猫へのシグナルとされているため、成猫になってもなにかを伝えたいときに、ゴロゴロ音で飼い主とコミュニケーションをとろうとしているんですね。
この時のゴロゴロは、機嫌がいいときに鳴らすゴロゴロ音よりもやや高く、急かすような音を出します(赤ちゃんの鳴き声と同じ周波数なのだとか!)。
1‐3.具合が悪いから
猫は怪我や病気などで体調がすぐれないときも、低めのゴロゴロ音を鳴らすことがあります。
明確な理由は不明ですが、ゴロゴロ音は、エンドルフィンと呼ばれるホルモンとなにか関係があると推測されているのです。
エンドルフィンは苦痛を抑制する作用を持つホルモンで、「脳内麻酔」。
このエンドルフィンがゴロゴロ音によって分泌が促進されているのか、エンドルフィン分泌によってゴロゴロ音がでているのか、メカニズムは現在わかっていません。
ただ猫が普段よりも頻繁にゴロゴロと鳴いていたり、ほかの症状が見られる場合は、痛みに苦しんでいる可能性があるので、必要に応じて動物病院を受診しましょう。
1‐4.リラックスさせるため
猫がゴロゴロ音を鳴らすのは、猫自身をリラックスさせるためともいわれています。
というのも猫のゴロゴロ音は25ヘルツと低周波で、副交感神経を刺激し、心身をリラックスさせる効果があるのではと推測されるからです。
つまり緊張やストレスを感じたときに、ゴロゴロ音を出すことで自分を落ち着かせようとしているんですね。
動物病院の診察台のうえでゴロゴロ音を鳴らす猫もいましたが、こういった理由からゴロゴロしていたと思われます。
これから知らない人(獣医)に診察されるのに、「嬉しい!」という猫はほぼいないですから…。
2.まとめ
猫の「ゴロゴロ」は甘え以外にも様々な気持ちを表現する、重要なコミュニケーション手段にもなります。
そして猫の「ゴロゴロ」は奥が深く科学的に解明されていない部分もあるので、これからさらに多くのことが証明されていくことでしょう。
ぜひ愛猫の「ゴロゴロ」に耳を傾け、その瞬間瞬間の気持ちを想像し、猫とのコミュニケーションを大切にしてください。