田中将大は再び投げることなくヤンキースを去るのか。ALDSの黒星が最後の登板!?
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10月7日、ディビジョン・シリーズの第3戦に登板した田中将大(ニューヨーク・ヤンキース)は、2本のホームランなどで5点を取られ、黒星を喫した。
田中がヤンキースで投げるのは、これが最後になるかもしれない。
ここまでのシリーズは、ヤンキースが1勝、タンパベイ・レイズが2勝。ヤンキースが次のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズへ進むには、第4戦の勝利だけでなく、第5戦にも勝つ必要がある。
一方、田中がヤンキースと交わしている7年1億5500万ドルの契約は、今シーズンまでだ。来シーズンのオプションはついていない。
ただ、ヤンキースの先発投手陣からは、田中とジェームズ・パクストンに加え、J.A.ハップもFAになるはずだ。来シーズンのローテーションのうち、現時点で確定しているのは、エースのゲリット・コールしかいない。
FAの3人が退団しても頭数は揃うものの、コンテンダーとして5年連続ポストシーズン進出をめざす、あるいは2009年を最後に遠ざかるワールドシリーズ進出とワールドチャンピオンをめざす(今年そうなれば連覇をめざす)のに、十分な陣容にはなり得ない。
現在26~28歳の3人、ジョーダン・モンゴメリー、ルイス・セベリーノ、ドミンゴ・ハーマンは、シーズン20先発以上の「実績」を持つ。だが、モンゴメリーとハーマンはそれぞれ1度だけ。セベリーノは2017~18年に2年続けて30先発以上&防御率3.40未満を記録したが、来シーズンはトミー・ジョン手術明けだ。今年2月に手術を受けた。また、ディビジョン・シリーズの第4戦に先発するモンゴメリーは、今シーズン、10先発で防御率5.11に終わった。ハーマンはDVによって出場停止を科され、セベリーノと同じく全休した。
現時点で25歳以下の4人、クラーク・シュミット、デイビー・ガルシア、マイク・キング、ジョナサン・ローアイシガは、いずれもメジャーリーグで10先発以上のシーズンがない。26~28歳の3人を含め、資質はともかく、計算しにくい。来シーズン、この7人のうち2人か3人はローテーションに入りそうだが、4人まではいかないだろう。
FAの3人中、ハップは38歳の誕生日まで2週間を切っている。どちらも来月で32歳の田中とパクストンは、ここ3シーズンの防御率も4.06と3.97なのでほとんど変わらないが、パクストンは田中よりも故障が多い。
ヤンキースは、他球団からFAとなった先発投手と契約するか、トレードで先発投手を手に入れることもできる。とはいえ、これまでもローテーションの一員として投げてきた田中は、他の投手よりも計算しやすい。大都市のニューヨークが本拠ということを考えれば、なおさらだ。
ちなみに、今オフのFAで最高の先発投手は、トレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)だ。コールとバウアーは、2011年のドラフト全体1位と3位。2009~11年にUCLAでチームメイトだった。彼らが犬猿の仲であるのは、有名な話だ。