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猛暑がやってくる 「東高西低」の夏型

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
明日(2日)の予想天気図

米西部では先月末から、記録的な猛暑に見舞われていて、米国立測候所は度を超えた暑さだと、危機感をあらわにしています。それもそのはず、カリフォルニア州、アリゾナ州、ネバダ州では連日、50度前後の暑さとなっていて、30日(日)にはカリフォルニア州デスバレーでは53度を記録したそうです。

デスバレーといえば?

デスバレーと聞いて、ピンときた人は天気に詳しい人です。

そう、カリフォルニア州デスバレーは今からちょうど100年前の7月10日に、世界最高気温56.7度を記録した所として有名です。

この米西部の熱波(Heat wave)は、上空の強い高気圧と十分な日射によるものですが、今週は日本でも、これに似た状況になりそうです。

「東高西低」の夏型とは?

今日(1日)は奄美地方で梅雨が明けました。天気図には梅雨前線の姿が消えています。これは今後、夏の高気圧が強まってくる証拠で、今週は高気圧の中心に近い、関東地方を中心に暑さが厳しくなる可能性が高いと思っています。

少し専門的になりますが、

天気図をみると、日本の東側に高気圧、西側(中国大陸)に低気圧があります。これを「東高西低」の夏型といいます。ちょうど、「西高東低」の冬型の反対の形と思ってください。

冬型の気圧配置は寒さが厳しくなる・・・ということは、その反対の夏型は暑さが厳しくなる・・・ことを意味しています。私は暑さが大の苦手なので、この夏型の天気図をみると、身構えてしまいます。

関東地方から梅雨が明けたら・・・

今年の東京は比較的過ごしやすい暑さとなっていますが、いよいよ今週の後半は夏本番の暑さがやってきそうです。夏の高気圧が日本の東側で強いときは、梅雨明けが変則的になりやすく、九州よりも関東地方の方が早く、梅雨明けすることも考えられます。

今から3年前の夏を覚えていらっしゃいますか?2010年の夏は、関東地方から梅雨が明け、その夏は113年間で最高の暑さとなりました。だからといって、今年の夏もそうなる、とはいえませんが、近年は暑い夏が当たり前になりました。

【参考資料】

世界の気象記録について、詳しく知りたいかたへ

アリゾナ州立大学 Global Weather & Climate Extremes

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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