ノート(226) 「指導担当」に昇格 後進の育成が求められる刑務所での作業
~続・工場編(19)
受刑301/384日目
取調べの可視化と接見
運動時間中に他の受刑者と交わした雑談では、司法制度改革の一環として議論が進められていた取調べの録音録画についても話題に上った。
警察や検察庁で何度も取調べを受け、何通もの供述調書の作成に応じてきた者ばかりなので、実体験を踏まえて率直にどう思うか聞いてみたところ、総じて全面的な可視化に好意的な受刑者が多かった。
取調べの初日から数日こそカメラを意識し、あいまいな言い回しをしたり、斜に構えたりすることもあるかもしれないが、取調べが進み、録音録画に慣れ、それが当たり前という状況になれば、話しにくさも薄れるだろうとのことだった。
ただ、共犯者など他人に対して不利となる供述をすることで恨みを買うおそれがある場合や、自分自身のことでもオフレコでお願いしたいようなプライベートに関わる話をする場合など、少なからずためらいが残る場面もあるだろうという。
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