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2024年度第1四半期の紙巻たばこ販売本数はマイナス6.2%

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
紙巻たばこなどのたばこの売上は(写真:イメージマート)

日本たばこ協会は2024年8月30日に同協会公式サイトにおいて、2024年度第1四半期(2024年4~6月、2024年度Q1)の紙巻たばこの販売実績を発表した。その発表データによれば2024年第1四半期の紙巻たばこの販売実績は213億本となり、前年同期比ではマイナス6.2%となった。

↑ 紙巻たばこ販売実績(四半期単位)
↑ 紙巻たばこ販売実績(四半期単位)

↑ 主要たばこの販売本数と販売代金(種類別)(2024年度Q1)
↑ 主要たばこの販売本数と販売代金(種類別)(2024年度Q1)

直近四半期においては販売本数はマイナス6.2%、販売代金はマイナス6.7%。本数は減少、売上はさらに減少している。単価の高いたばこが、より多く買われなくなったのだろうか。

なお2020年度Q1から紙巻たばこ以外にリトルシガー(たばこの葉を巻紙で巻いたたばこ。たばこ税法上は葉巻たばこに分類されるため、紙巻たばこと比べて安価で提供される)と加熱式たばこ(販売数量は1箱20本換算)の販売本数・販売代金も公開されるようになった。それによると直近四半期ではリトルシガーは7億本・171億円、加熱式たばこは159億本・4303億円となっている。リトルシガーはともかく、加熱式たばこは現状ですでに相当のシェアを確保している。

たばこは物価上昇や市場、その他各方面からの要請(例えば価格引き上げにより間接的なたばこ離れを誘うべきとの健康面での意見)に伴い、何度となく値上げされてきた。特にたばこ税の引き上げによるところが多い。

↑ たばこ税(従量税、1本あたり、消費税含まず、円)
↑ たばこ税(従量税、1本あたり、消費税含まず、円)

また昨今では公的機関や飲食店を中心に、喫煙に関する各種制限がさらに厳しくなる動きを示している。これに伴いたばこの販売実績もまた、減少傾向に拍車がかかることだろう。

今後も価格動向とともに、販売本数・販売代金の動きについて注意深く見守りたい。

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「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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