近大でニャー騒ぎが勃発! 猫が高さ10mの電柱から降りられない事件はなぜ起きたのか?
近畿大学の構内で1匹の猫が、高さ10メートルの電柱から降りられなくなり大鳴きをして、救出される様子をTwitterで実況。52万以上の「いいね」がありました。そもそもこの猫は、ひとりで登ったのに、なぜ、降りられなくなったのか? を見ていきましょう。
猫が大鳴きしてから救出されるまで。
ざっくりまとめると
約10メートルの電柱に登った猫が降りられないと鳴きわめく。
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専門業者が、猫を救出に出動(もしものことがあっても大丈夫なように、下でネットを張って待機)。
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猫は高いところから降りられず、興奮状態。
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猫に言い聞かせて冷静にさせる。
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ネットに入れて無事に猫を救出。
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飼い主のところに戻りました。猫は安心しています。
なぜ、猫は自分で登ったのに、降りられなかったか?
猫は、木登りが得意なイメージがありますね。高いところから飛んでもちゃんと足から着地できる動物です。これは「起き上がり反射」があるからです(ある程度の高さまでは登れますが、降りるのは高さが関係してきます)。
起き上がり反射とは?
・猫は落ちるときに、頭を回して正位置にします。
・次に前肢を顔の近くに寄せて、頭の衝撃を防ぎます。
・背骨をねじって頭とまっすぐに並べます。それで、四肢が全て地面に着地できる体勢です。
・地面に着地のときは、四肢は伸ばし、背骨を曲げて衝撃を小さくします。
このように起き上がり反射があるのに、オラちゃんはなぜ、降りられなかったか?
10メートルとは、人工的な高さです。それに猫は適用できないのです。
せいぜい2階ぐらいの高さまでなら、あまりトラブルがないですが、このような高さになると事件や事故が起こるのです。
現実にあった話ですが、マンションの3階以上で飼われていて、猫が落下することがありました。骨折する子もいますし、7階以上だと、命の危険に遭う子もいます。私のところは、網戸をしているから大丈夫と思っていませんか。この猫も網戸を破って出てしまったのです。
飼い主のできること
・猫はある日、急に網戸を破るかもしれない動物だと心得て、その先のガードなどの対策をしておくことは大切ですね。
・猫の首輪はセーフティバックル式なデザインのものにします。
・セーフティバックルとは、力が加わると首輪が外れるものです。猫は、外出や脱走するする動物なので、万が一枝木や針金にひっかかっても外れやすいので、安全ですね。
まとめ
今回は、近畿大学のスタッフや専門業者さんの懸命な救出で、猫が無事に飼い主のところに戻れてよかったですね。この事件は、猫の習性を知っていれば、どこで起こっても不思議ではないことが、理解していただけると思います。猫が生きているいまのこの環境は人間が作りあげた人工的なもので囲まれています。
猫は登ってみたけれど「こんなに高いのなら降りられない、助けてニャ~ア」と大鳴きすることになるのです。雷などで急に大きな音がして、興奮して部屋から脱走する子もいます。外に出られないように、もう一度、猫の住宅環境を点検してあげてくださいね。