新たな熱帯低気圧が発生、週末にかけてどこへ向かう?
新たな熱帯低気圧が発生、当面沖縄の南へ
きのう27日(火)、小笠原諸島を通過した台風17号は北緯30度付近から東へ急カーブしており、今後は日本の東海上を速度を上げて北東へ遠ざかる見込みです。
一方、フィリピンの東海上にあった低圧部が、きょう28日(水)午前3時に台風のたまご、熱帯低気圧となりました。(関連記事)
今後はしばらく北西方向へ進み、北緯20度を越えた後、あす29日(木)にかけて沖縄の南付近に北上しそうですが、その後の進路や勢力などは不確実性が高く、どの位の勢力で、どこへ向かうのかが難しい状態です。
太平洋高気圧に取り込まれる?動向は不確実
上図は新たに発生した熱帯低気圧と太平洋高気圧の予想をみたもので、しばらくは太平洋高気圧の南端に沿って北西方向へ進む予想です。ただあす29日(木)になると、次第に太平洋高気圧の勢力が強まり、周囲を太平洋高気圧に取り囲まれてしまうような状態になりそうです。
こうなると、進路の予想が大変難しく、太平洋高気圧が北側へ強まったり、弱まったり、西側へ強まったり、弱まったりするのに伴い、熱帯低気圧も東へ動いたり、北へ動いたり、西へ動いたり、どこを目指して進むのか定まりません。なかには動きが遅くなるとともに衰弱してしまうような計算がある一方、台風と思われる勢力まで強める計算もあります。
今のところ、沖縄の南からゆっくり東寄りに転向し、日本の南をノロノロと北東へ進むような予想がやや優勢のような感じですが、太平洋高気圧の動向により、この現在優勢な計算も大きく変わる可能性があるため、最新の情報に注意が必要です。
不気味に上昇中の海水温
相次ぐ台風の接近で、日本の南海上の海水温はだいぶ下がっていましたが、このところ、ゆっくりと上昇を始めています。新たな熱帯低気圧がしばらく北上するであろう沖縄の南の海域は、すでに平年より高く、おととい26日(月)には29度以上にまで復活してきており、台風が発生するには十分な高さです。
ただ熱帯低気圧は上述した通り、太平洋高気圧の真ん中に取り囲まれるような形となり、上昇流が抑えられるような形となるため、この海水温だけで発達を予想するのは困難な状況ですが、台風の勢力にまで発達を見込む計算もありますので、今後の発達具合に注視です。