【鎌倉市】カリフォルニアの大地から生まれた日本の葡萄品種、甲州ワインを「レストランカリストガ」で
七里ヶ浜の「レストランカリストガ」は、カリフォルニアモダン料理と、厳選されたカリフォルニア州ナパバレーのワインを取り揃え、料理とのペアリングを通じてその奥深い魅力を伝えています。
特にシェフが腕によりをかけた料理は、ワインの個性を際立たせる完璧な組み合わせ。
以前訪問した際も、シェフが誇るカリフォルニア創作料理を味わいながら、ワインと料理が織りなすマリアージュを体験し、忘れられない思い出となりました。
ナパバレーの至宝を味わうワインディナー
レストランカリストガのオーナーは、鎌倉の地域の人々と絆を深め、このまちに住むことへの誇りを感じ、地域活性化とカリフォルニアワインカントリーのライフスタイルを鎌倉に紹介するためにこのレストランを開業されました。
2024年6月、レストランカリストガのオーナーご夫妻が、ナパバレーにあるいくつかのワイナリーを訪問されたそうです。
豊かな土壌と理想的な気候に恵まれたワインの生産地であるナパバレー。個性的で多様なワイナリーが存在することでも知られています。
そこで縁があったのが、Jack K. Sakazakiさんと「Kazumi Wines」のオーナーで、娘さんのMichelle Kazumi Sakazakiさん。
レストランカリストガのオーナーは、Jackさんの自宅で聞いた日本の甲州葡萄を育てるMichelleさんの物語に感銘を受け、鎌倉で紹介することを決めたそうです。
通常、日本では都内をメインに行っているワインメーカーズディナーですが、今回特別にJackさんとMichelleさんが来日され、10月5日と6日、レストランカリストガにて初のコラボレーションイベントが開催されました。
このイベントは、本物のナパを日本にお届けするというレストランカリストガの目的を達成すると共に、オーナーやレストランのスタッフのみならず、鎌倉や東京から参加されたお客様にとって素晴らしい体験となったそうです。
ワインメーカーズディナーの後、レストランカリストガのオーナーのご自宅にて、Michelleさんにその想いを伺いました。
「Kazumi Wines」が誕生するまで
Michelleさんのお父様Jackさんは、日本におけるスポーツマーケティングのパイオニアとして30年以上も活躍をされていた方。
引退後、日本からカリフォルニア州ナパバレーに拠点を移すと、「90 Plus Wine Club」というビジネスを立ち上げ、セレクトしたワインをカリフォルニアから日本やアジア国のメンバーにワインを届ける事業を始めます。
Michelleさんも、ゼネラルマネージャーとして、ナパバレーのワイナリーとのパートナーシップを構築し、アジアで高級ワインを宣伝されてきました。
「ワインの作り方やプロダクションを習いたくて。」Michelleさんは、事業の構築と管理に携わりながら、いつか自分のワインを作りたいと思うようになったそうです。
ちょうどその時、「友人がナパのセントヘレナに畑を持っていて、ちょっとだけソーヴィニヨンの葡萄が余っているから作ってみない?と言われて。それがきっかけで作ってみました。できるかどうかわからない、でもやる。失敗しても売れなかったら家族で飲めばいいか!という気持ちで始めました。すると、父の友達がクラウドファンディングの会社を立ち上げたので、そのプロジェクトで売ってみたら、プリセールで25ケース全て売れたんです!」
UC Davis(カリフォルニア大学デービス校)に保管されていた甲州葡萄の苗を接ぎ木して本格的に栽培を始めますが、甲州葡萄は日本の山梨県が原産の白ワイン用の品種で、そもそもアメリカでは栽培されたことがない品種。
ナパバレーは比較的温暖な地ですが、日本の品種を栽培することは決して簡単なことではありません。
収穫も他の白の品種(8月~9月)に比べ遅く、赤の品種が収穫される時期(10月~11月)と重なることもあるそう。
その分、葡萄を熟成する時間が長く、酸味がしっかりしていて糖分も高くならないというメリットがあるのだそうです。
「だから甲州は暑さにも強いんです。アメリカのワイナリーや栽培者でも温暖化に対してどういう品種を植えたらいいのか研究しているくらい。今まで知らなかったけど、植えてみて初めて知って、いいサプライズでした。」
気候変動の影響がますます顕著になる中、甲州葡萄は未来の品種であるとMichelleさんは言います。
試行錯誤を重ねながら、2021年秋に甲州葡萄1トンの収穫に成功し、「ナパバレー”Koshu”」が誕生、今年3回目のヴィンテージを迎えます。
「私は日本人だし日系で。私のルーツは日本なんだけど、アメリカ生まれ。ナパバレー”Koshu”も日本のルーツがあってアメリカ生まれ。だから私の文化、日本の甲州を広めていきたいと思っています。」
Kazumiワインとのペアリング
一般的に日本の甲州ワインは、魚介類や和食との相性が良いとされ、繊細な料理に向いています。
一方、ナパバレー”Koshu”は、和食や洋食のみならず、地中海料理、フレンチなど、あらゆる料理に合うのだそう。
ワインの酸味が油分を感じさせにくくし、口の中をスッキリとさせるため、次のひと口をまた美味しく感じることができるのです。
これは、気候や土壌が最適の条件で育ったナパバレーの甲州葡萄だからこそ。
パワーがあり、多様性のあるワインとして幅広いペアリングが楽しめる「ナパバレー”Koshu”」は、タフな葡萄と、くじけることなく立ち向かう強さをもつMichelleさんとが重なるような印象を受けました。
ナパバレー”Koshu”は、生産量が少ないため、主に東京のミシュラン星を獲得した和食レストランで提供されており、鎌倉で味わえるのは、レストランカリストガだけという貴重なワインです。※提供価格17,500円(税込19,250円)
Michelleさんは、地域の特性と自らの技術を掛け合わせ、甲州葡萄の可能性を引き出すためにナパバレーで挑戦を続ける真の革新者です。その結果生まれるワインは、伝統的なワインの枠を超え、新しいワインの未来を切り開く存在となっています。
ワインの新しい世界を探索したい方に、ぜひ味わっていただきたい逸品です。
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