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中国が新型コロナで制限していた外国人の入国を再開

宮崎紀秀ジャーナリスト
外国人が戻って来る?写真は北京の大興国際空港(2020年9月19日)(写真:ロイター/アフロ)

 中国外務省と国家移民管理局は、昨日23日、新型コロナウイルス対策でこれまで大幅に制限していた外国人の入国を再開させる方針を発表した。半年に亘って続けた事実上の外国人入国禁止政策を解除した形だ。

ビザがあっても外国人は入国できずだったが...

 中国外務省と国家移民局は、昨日23日、「有効な3種類の居留許可を持つ外国人の入国許可に関する公告」を発表した。これは、3月26日に発表した措置の一部の調整とされている。3月26日の措置とは、外交官や飛行機の乗務員など一部を除いて、外国人は有効なビザや居留許可を持っていても入国させないというもの。3月28日から実施されていた。

 こうした状況の中で、昨日発表された内容は、ビジネス、私的な事務、家族訪問における有効な居留許可を持っていれば、9月28日午前0時より入国を許可するというもの。また上記の3種類の居留許可がありながら、3月28日以降、即ち中国が入国禁止措置を採った以降に有効期限が切れてしまった場合には、期限切れの居留許可と関連の資料でビザを申請し入国できるとしている。

 これによって半年に亘って続いた外国人の入国制限が、事実上解除されたといえる。

経済活動が本格的に再開?

 ただ、中国は新型コロナ対策の一環で、入国する国際線の数を著しく制限している。だから、飛行機のチケットが高額かつ入手困難という実際上の問題は残る。だが、中国を出国した後に入国制限措置の影響を受けていたビジネスマンなどは、中国に戻って仕事を再開できるという条件は整った。

 今回の措置は、もちろんコロナの抑え込みが成果を上げていることの証左である。その上で、アメリカとの対立が企業活動にも影響を与える中で、中国としては外国人が国内で盛んに経済活動をしてくれることへの期待もありそうだ。

ジャーナリスト

日本テレビ入社後、報道局社会部、調査報道班を経て中国総局長。毒入り冷凍餃子事件、北京五輪などを取材。2010年フリーになり、その後も中国社会の問題や共産党体制の歪みなどをルポ。中国での取材歴は10年以上、映像作品をNNN系列「真相報道バンキシャ!」他で発表。寄稿は「東洋経済オンライン」「月刊Hanada」他。2023年より台湾をベースに。著書に「習近平vs.中国人」(新潮新書)他。調査報道NPO「インファクト」編集委員。

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