ホークスに来た“キューバの大谷”が来日初本塁打!
城所が3番で出場。6月22日以来の実戦
8月5日、ソフトバンクの三軍は定期交流戦で愛媛マンダリンパイレーツと対戦した。
【8月5日 定期交流戦 タマスタ筑後 582人】
愛媛MP 100000100 2
ソフトバンク 00003010× 4
<バッテリー>
【MP】●阿部、古村――佐藤秀
【H】○川原、柿木、渡辺、S児玉――谷川原
<本塁打>
【H】コラス
<戦評>
ソフトバンクはコラスの活躍で逆転勝利。1点を追う5回に7番・大本のタイムリーで追いつき、なおもチャンスで8番のコラスが勝ち越し2点打を放った。7回にはライトへ追加点のソロ。計3打点でチームの立役者となった。
先発した川原は6回1失点。最後は児玉が走者をためながらも凌いだ。ソフトバンクの三軍は8月3試合を戦って全勝と好調だ。
また、城所が3番ライトでスタメン出場。6月22日の2軍戦以来の実戦だった。5回終了まで出場し、2打数ノーヒットだった。(了)
18歳コラス初本塁打「打った瞬間、わかった」
キューバから今年5月に来日してソフトバンクに入団したオスカー・コラス。
18歳の若さで身長186cm、体重96kgの体躯を誇り、マウンドに立てば速球派左腕、打席に立てば驚きの飛距離の打球を飛ばすスラッガーという二刀流選手として将来が楽しみな超有望株だ。
5日の愛媛戦で、ついに来日初本塁打を放った。7回の第3打席。右中間へ会心の一発を運んだ。走り出すと同時に右手人差し指を突き上げた。「打った瞬間、ホームランを分かった」。待望の一発に喜びを抑えきれなかった。
練習では車に打球当てた
コラスのソフトバンク入団に尽力したソフトバンクの萩原健太中南米担当スカウトは「とにかく飛距離がすごい。練習を見ましたが、日本では18歳であれだけ飛ばす選手はいないと思います。140m級くらいの打球は打っていました。同じキューバ人選手で例えるならば、大リーグのホワイトソックスでホセ・アブレイユのような選手ですかね」と評していた。
確かにフリー打撃ではとんでもない打球を飛ばし、防球ネットを越えて球団関係者の車に打球を当てたこともあった。しかし、試合では苦戦。この日のプレーボール前まで19試合出場で打率.156(45打数7安打)、本塁打0、打点4と苦戦していた。
「1打席目に大きなライトフライを打ったけどフェンス手前で捕られて、チームのみんなから『ノーパワー』『ご飯食べろ』って言われたし、打ちたいと思っていた。本当にうれしかった」
投げても防御率0.00
一方で投手としてはここまで4試合に登板して勝ち負けなしだが、防御率0.00。3回2/3を投げて被安打はわずか1本、奪三振5を記録している。
ちなみに、この初本塁打は、やはりキューバで暮らす母親に一番に伝えたいそうだ。まだ10代で遠い日本で暮らすが、「みんな仲良くしてくれるし、一生懸命話しかけてくれる。慣れたよ」と幸いホームシックとは無縁のようだ。(了)
川原が今季最長6回投げて勝利投手
先発した川原弘之が6イニングを投げた。
「初回にいきなり二塁打を打たれて力んだけど、その後は修正できた」と、立ち上がりの1失点以降はゼロを並べた。球数は83球。左肩と左肘の長いリハビリから復帰した今季、6回を投げたのは初めてだった。
「手術をする前も中継ぎが多かったので6回も投げたのはあまり覚えてないですね(笑)。先発への欲というのはあまりないけど、長いイニングも投げられることを示せればいい」
育成選手の川原にとって、8月は気持ちの作り方が難しい時期だろう。最大目標だった今季中の支配下登録復帰は先月の7月末で期限を迎えてしまった。
「確かに残念な思いはありますけど、僕はリハビリが長かったので今は投げられる充実感が大きい。だから気持ちが切れることはありませんでした」
今は辛抱強くアピールを続けて、今オフの契約更改で2桁背番号を提示されることを目指している。