あさって18日(水)東京で初雪も
寒気残る中、南岸低気圧
先週末から日本付近には強い寒気が襲来し、日本海側の地方では大雪や吹雪に見舞われています。ここ数日で北陸~北海道の山沿いでは一気に積雪が1メートルを超えてきました。
東京でも冷え込みが強まり、15日(日)には最低気温が2.8℃とこの冬一番の寒さとなり、初霜を観測しました。
週明けも北風の冷たい寒い晴れとなっていますが、こんな寒さをもたらしている寒気が抜けきらないまま、あさって18日(水)には、日本の南に低気圧が進んでくるため、東京都心でも初雪の可能性が出ています。
都心はみぞれ?内陸は積雪も?
東京で雪が降る場合は、その多くが南の海上を通過する南岸低気圧によるもの。
しかし、この低気圧は非常に曲者(くせもの)で、そのコースや発達具合、また関東への寒気の入り具合によって、冷たい雨で終わってしまう場合から雪が混じる降り方へ、さらにそれが完全な雪になり、しかも積雪が発生する場合まで、わずかな誤差で状況が一変してしまいます。
色々な予測資料がある中で、一応の目安として用いられているのが、上空約1500mの気温。一般に、日本海側で雪が降る場合は、-6℃以下が目安になることが多いのですが、関東で降るような南岸低気圧の場合は、おおむね-3℃程度が雨か雪の境となることが多いものです。あさって18日(水)午後9時の予想では、関東地方にこの-3℃のラインがかかっており、降水は雨か雪かとても微妙なところ。
現時点の予測資料をもとに考えると、東京都心では18日(水)の夕方以降、弱い雨雲がかかり始め、その後、深夜から19日(木)明け方にかけて、雨に雪が混じり、初雪となる可能性がありそうです。
なお、群馬や栃木など、内陸の地方では、平野部でも雪が主体となる可能性があるため、積雪も考えられます。念のため、雪への備えを考えておいた方がいいでしょう。
低気圧や寒気の予想が少しでも変われば、降水予想も大きく変わりますので、なるべく最新の情報をチェックして頂きたいと思います。
降れば、12月中旬の初雪は8年ぶり
東京都心で12月に初雪が降ることは珍しくありません。平成元年以降でも11回あります。しかし、このうち、下旬になってから降った初雪が7回を占めており、上旬~中旬にかけて降った初雪はわずかに4回だけです。
もし18日、あるいは19日に都心で初雪が降れば、2005年12月11日以来、8年ぶりの早い初雪となります。
ちなみに、東京で降った最も早い初雪の記録は、1876年(明治9年)と1900年(明治33年)の11月17日です。
23日~24日頃も南岸低気圧?
今週半ばの低気圧が抜けた後、週末にかけては西高東低の冬型となるため、日本海側で断続的に雪が降ります。
そして、この冬型が弱まる来週の初め頃に再び南岸低気圧が通る予想もあります。
あくまでも可能性の話ですが、この低気圧が24日(火)に関東の南を通るような場合は、東京でも雪の可能性があります。
上記のように、東京の初雪は12月下旬に降ることも多いのですが、不思議と24日と25日は近年降っていません。
24日はクリスマスイブですね。もし、クリスマスイブ当日に東京都心で雪が降れば、1965年以来、48年ぶりのことになります。果たして・・・。
ちなみに25日クリスマス当日には、1984年と1970年に降雪の記録があります。
(上図は気象庁発表資料に加工は了承済み)