Yahoo!ニュース

今年度勝率0.857! 藤井聡太竜王(19)暫定記録ながら、ついに史上最高勝率ペースに

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 2021年度もひたすら勝ち続ける藤井聡太竜王(19歳)。未放映のテレビ棋戦(銀河戦決勝トーナメント2回戦以降)をのぞく公式成績は42勝7敗(勝率0.857)となりました。

 藤井竜王の現時点での勝率は、1967年度に中原誠五段(現16世名人)が記録した47勝8敗(勝率0.855)を上回る、現代将棋史上最高ペースです。

 記録ウォッチャーにとって気になるのは、銀河戦の結果でしょう。藤井竜王の対局は、決勝トーナメント1回戦で勝ち、ベスト8進出が決まったところまで放映されています。

 2回戦以降は未放映。もし藤井竜王が決勝まで進めば、最大3局ほど対局が増えます。

 その他、今年度、藤井竜王に残された主な対局は以下の通りです。

・王将戦リーグ 2局

(2者プレーオフは+1局、3者プレーオフは+2局)

→もし挑戦権を獲得すれば

・王将戦七番勝負 4~7局

・日本シリーズ決勝 1局

・B級1組順位戦 4局

・朝日杯本戦(ベスト16から)1~4局

 今年度、まだまだ先は長い。しかし、ともかくも現時点において、トップクラスの棋士を相手に多く戦ってこの勝率は、驚くよりありません。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

松本博文の最近の記事