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【手帳とは何か】手帳のイメージは千差万別!一応定義すると個人の各種リソースを集約した紙の記録媒体です

舘神龍彦デジアナリスト・手帳評論家・歌手
NOLTY エクリPlus B6 7

 このYahooニュースをはじめ、手帳に関する話題は、ネット上にいろいろ出てきます。

 ともあれ、では、手帳とは何かについて、きっちり考えて何らかの結論を出している記事はあまりでてこない印象があります。少なくともYahooニュースなどのニュース記事にはそういう種類のことは書いていないように思えます。

 では、手帳とはそもそも何なのでしょうか。

 こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。

 今回のテーマは、手帳とは何かです。

個人の各種リソースを集約するための紙の記録媒体

 手帳は、個人の各種リソースを集約するための紙の記録媒体である。

 これが現時点における私の手帳についての仮説です。

 たとえば、時間ややるべきこと、メモをはじめとする各種情報が、それです。

 また、時間軸に沿って予定を記入することで、使える残り時間や、締切までの時間を確認できます。

 このようにそもそも持っているリソースやその変化(予定が入ること)、またやるべきことを情報としてメモし、どうやって処理するのかを予定記入欄を参照しつつ考えて記入する。

 そのためのツールが手帳なわけです。

記入ルールは自由

 手帳が、デジタルツールと大きく違う点の一つがこれです。

 デジタルツールでは、どこになにを入力すべきかがほぼ決まっています。

 基本的にはそれに沿って入力することになります。そして、たとえばURL欄にURLを入力することで、その情報がクリッカブルなものとして利用できることになります。

 これに対して、手帳は記入のルールは、基本的に自由です。

 いや、予定記入欄に予定を書く、のようなことは一応前提として決まっています。ですが、実際にはそこに日記を書こうが、1日をイラストとしてまとめようがかまわないわけです。

 この自由度を保証しているのが、紙の面としての自由度です。

 たとえばGoogleカレンダーの予定欄には、基本的には文字列の入力が想定されています。画像の添付は可能ですが、フリーハンドでイラストを記入するような用途は想定されておらず、そもそも不可能です。

 これに対して紙の面には、文字はもちろん、図もイラストも書けます。筆記具も千差万別です。ボールペンやシャープペン、鉛筆はもちろん、万年筆なども使えます。マーカーなども使えます。

現在の手帳が今の形になっている理由

 このように、手帳はもともとは個人の各種リソースを管理するための記録媒体です。

 そして、紙であるが故に、記入することがらの自由度があります。それが、現在の手帳の姿に繋がっています。

 すなわち、単に予定管理ツールとして、またそのための各種手帳術を実践するためのツールとしての手帳がまずありました。

 その上で、記入ツールとしての紙の自由度によって、イラストや日記などの、必ずしも予定管理ツールとしての性格とは直接関係がないような内容のことを保存することができるようになっているわけです。

 また、マステやスタンプなどでデコることができるのも紙の自由度に依拠した特徴です。

 一口に手帳と言っても、歴史的な由来から現在に至るまでいろいろな面を持っています。

 それが手帳の全体です。また、今後も手帳はもっといろいろに変わっていくかも知れません。ともあれ、紙でできていること、その面の連続である事が、手帳のツールとしての多面性や可塑性、自由度のバックグラウンドにあると言えるでしょう。

デジアナリスト・手帳評論家・歌手

デジアナリスト・手帳評論家・歌手。著書『手帳と日本人』(NHK出版新書)は週刊誌の書評欄総ナメ。日経新聞「あとがきのあと」登場ほか大学受験の問題に2回出題。『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)等著書多数。「マツコの知らない世界」(TBSテレビ)「HelloWorld」(J-WAVE)はじめテレビ・ラジオ出演多数。講演等も。手帳ユーザーを集めた「手帳オフ」を2007年から開催する等トレンドセッター的存在。手帳活用の基本をまとめた「手帳音頭」をYouTubeで公開中。認知症対策プロダクト「おぼえている手帳」は経産省オレンジイノベーションプロジェクト事業採択。

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