Yahoo!ニュース

寒気襲来で全国的に気温低下 九州で雪も

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
27日(金)の上空約1500m気温。濃い青ほど低温。西日本を中心に寒気が南下。

26日(木)から週末にかけて、今シーズンこれまでで最も寒気らしい寒気が日本列島へ来ます。全国的に気温は低下。九州など西日本でも、雪の降る所が出てきます。

暖秋の終わりに遅れて来た寒気

今年は寒気の南下が少なく、11月は全国的に高温傾向となっています。その影響で、北日本では初雪が遅れている所も多く、スキー場では雪不足の所が目立つようです。

11月も下旬ですので、寒気が来てもおかしくない時期なのですが、今年は暖かい日が多かったため、今回の寒気による気温低下は、いっそう寒さが身にしみるかもしれません。

九州・中国・四国でも雪に

今回の特徴は、西日本方面に、特に強い寒気がやってくることです。

九州北部や山陰は、平地でも雪が混じってもおかしくないくらいの冷たい空気。当然、少し標高が上がると、雪の可能性は増します。

この時期になると毎年のように、九州など西日本の少し山を上がった坂道で、積雪によりスリップして動けなくなっている車のニュース映像が入ってきます。

26日~27日、九州・中国・四国の山道・峠道では、車は冬タイヤやチェーンを念のため準備しておくのが良さそうです。

今年の冬はスロースタート

このように今週後半は全国的に寒くなりますが、このまま冬へどんどん突き進む感じではありません。

今回の寒気は週末までの一時的なもので、次に日本を広く覆うような寒気が来るのは、しばらく間が空いて来週末(12月4日~6日頃)。しかも、またも西からやってくるので、北日本への影響は小さく、スキー場の雪不足はまだ続きそうです。

その後、次の寒気が来るまでに、またしばらく間が空き、12月前半は「冬にしては暖かい」という日も。今年の冬は、スロースタートとなりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

増田雅昭の最近の記事