大けがする子には共通点があった?保育士が教える「子どものけがを減らすために日常でやるべき2つのこと」
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。
Q:3歳の息子は周りの子と比べるとかなりケガが多いように思います。ケガを減らすのに役立つ方法があれば教えていただきたいです。
皆さんは子どものケガでヒヤッとしたり、心配になったりしたといった経験はありますか?
「子どもにはケガが付きもの!」とはいえ、やはり子どもが苦しむ姿は見たくないという思いから、つい注意してばかりになってしまうこともあると思います。
子どものケガを減らすために私たち親ができることとして、一体どんなことがあるのでしょうか。
今回は大きなケガをしてしまう子の共通点について説明しながら、こちらの解決方法についてご紹介していきたいと思います。
これで解決!
大きなケガをしてしまう子の共通点とはなんでしょうか。
それは身体の感覚を正確に分かっていないということです。
子どもたちは小さなケガを通して身体感覚を身に付けたり、または別のやり方を考えたりするようになるもの。
結論から言うと、おおよそ3歳未満までは大人が安全な環境を作ることでケガを防いであげると良い一方で、それ以上の年齢になれば、基本的に大人が守るのではなく、子ども自身が気を付けることを意識する必要があります。
その理由として、おおよそ3歳以上になれば、物事の因果関係を理解できるようになるからです。
しかし、これは子どもが危険な場面でも、大人はただ黙って見守るという意味ではありません。
子どものケガを防ぐために最も大切な大人の関わりがあります。
それは「知らせる」ということです。
例えば、
「この滑り台は急だから、いつものように頭から下りたら顔をぶつけるかもよ?」
というように、物事の結末について声をかけてあげるとどうでしょうか。
すると、見通しを持って考えたり、行動したりすることに繋がり、そこでまた子どもたちは失敗しないように1つ考えるきっかけになります。
いずれにして、重大なケガや事故に繋がらないものであれば、子ども自身が決めるように関わってあげると良いでしょう。
大ケガしないために“今”ケガしよう!
子どものうちに小さなケガや失敗をしておくことで、身体感覚が養われ、結果として大きなケガに繋がりにくくなるのです。
実例で考えてみます。
あるイベントで子どもたちが裸足で木製の遊具や丸太、木材を使って遊んだことがありました。
この時、遊び終えて足の裏を見てみると、ほとんどの子はトゲが刺さっていたのです。
一方で、同じように数日間裸足で遊び続けた子は、不思議と2日、3日と経つうちに足にはトゲが刺さらなくなりました。
つまり、トゲが足に刺さるという失敗を通して、子どもたちなりに考えたり、身体感覚が養われたりしていくことで、裸足での歩き方が自然と変化し、トゲが刺さらないように適応していったと言えるでしょう。
このように、小さなケガや失敗を通して子どもたちは体の使い方や体の感覚について身に付けていき、それによって大きなケガや事故が起こりにくくなるのです。
他にも例を挙げると、保育園の中は柱が丸くなっていたり、危険な箇所にはクッション材がついていたりします。
しかし、これらは本当に必要でしょうか?
保育園から一歩外に出るだけで、街中には子どもたちにとって保育園以上に危険な箇所だらけです。
保育園の中でケガを経験し、外を歩く時に大きなケガにならないように学べることが本来の保育に必要な環境ではないでしょうか。
このように、目先のケガを防止することばかりに捉われてしまうことで、かえって大きなケガをしやすくなってしまっている現状があるのです。
ケガの対処方法は知っておこう!
どれだけケガに気をつけていても、どこかでケガをしてしまうことは必ずあると思います。
そういった時に慌てることのないように、子どもによく起きるケガや事故の応急手当てについては知っておくことが大切です。
大人が知っていることも大切ですが、子どもたちも一緒に学ぶことで、ケガに対する意識は変わってくるでしょう。
私がよく使うおすすめな本は、きゅうきゅうばこの絵本(金の星社ウェブサイト)という絵本です。
この絵本はケガや病気の症状、対処法、また予防ポイントについて子どもにも分かるようにイラストで解説されています。
親子で一緒に読むことで、ケガに対する理解をより深めることができるでしょう。
例えば、鼻血が出たら鼻をつまんで止血することに加え、上を向かない、ティッシュを詰めない、首の後ろを叩かないなど、間違えがちなポイントについても詳しく書かれていて、非常に分かりやすい内容です。
子どもたちがケガについて考えるきっかけとして、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
いかがですか?
昨今話題になる子どものケガについての問題。
ケガそのものを防ぐことも大切ですが、長期的に見ると小さなケガを積み重ねていくことが、まさに大きなケガを防ぐための唯一の方法と言えるかもしれませんね。
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