1年700万ドルで再契約のロレンゼンは、先発とリリーフのどちらとして投げるのか
マイケル・ロレンゼンは、昨年の夏にテキサス・レンジャーズからカンザスシティ・ロイヤルズへ移り、オフにFAとなった。
数ヵ月の「レンタル移籍」にとどまらず、来シーズンもロイヤルズで投げるようだ。ESPNのジェフ・パッサンらが、1年700万ドルの再契約で合意、と報じている。
契約の内訳は、2025年が年俸550万ドルで、2026年は年俸1200万ドル(解約金150万ドル)の相互オプションだという。ロレンゼンかロイヤルズがオプションを破棄した場合、550万ドル+150万ドル=700万ドルなので、1年700万ドルと表記している。
ロレンゼンは、2022年にロサンゼルス・エンジェルスでリリーバーから先発投手に再転向し、そこからは、主に先発投手としてマウンドに上がっている。2022~24年の3シーズンに、先発67登板とリリーフ6登板で計381.0イニングを投げ、奪三振率6.92と与四球率3.57、防御率3.90とFIP4.57を記録した。
FIPは、フィールディング・インディペンデント・ピッチングの略。ざっくり説明すると、守備の要素をできる限り排除した防御率だ。
2024年のロイヤルズには、165イニング以上を投げ、防御率3.75未満を記録した投手が4人いた。セス・ルーゴが206.2イニングで防御率3.00、コール・レイガンズが186.1イニングで防御率3.14、ブレイディ・シンガーが179.2イニングで防御率3.71、マイケル・ワカは166.2イニングで防御率3.35だ。
彼らのうち、シンガーは、シンシナティ・レッズへ移籍した。ロイヤルズは、シンガーと交換に、二塁手のジョナサン・インディアと外野手のジョーイ・ウィーマーを獲得した。インディアは、ロイヤルズでも、二塁のレギュラーとしてプレーするはずだ。一方、ワカは、2025年の選手オプションを破棄してFAになる可能性もあったが、その前に3年5100万ドル(2025~27年)の延長契約を交わした。
現時点で予想するなら、ロレンゼンは、ルーゴ、レイガンズ、ワカの3人に続く、先発4番手か5番手だろう。ただ、その候補には、ロレンゼンの他に、アレック・マーシュ、クリス・ブービッチ、カイル・ライトがいる。5人のローテーションなら、残り2枠に4人だ。6人のローテーションでも、4人のうち1人は入れない。もちろん、彼ら以外の投手が抜擢されることも、あり得なくはない。
マーシュが2024年に記録した先発25登板と129.0イニングは、ロイヤルズで5番目に多かった。来シーズンは、メジャーリーグ3年目となる。ブルペンから登板したブービッチは、2023年の4月下旬にトミー・ジョン手術を受けるまで、先発投手として投げていた。ライトは、肩の怪我により、2023年は31.0イニング、2024年は全休ながら、2022年に180.1イニングで防御率3.19を記録している。