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【葛飾区】マレー半島の宝「プラナカン料理」が極上の味!柴又の「旅の食堂 ととら亭」の期間限定メニュー

ASA24ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

「旅の食堂 ととら亭」は世界中を旅行したご夫妻が営む、異国の珍しい料理を楽しめるレストラン。こちらでは現在、ディナーの時間に「プラナカン料理」が提供されています。マレー半島で代々受け継がれてきたメニューが見事に再現されており、絶品です!

「旅の食堂 ととら亭」の隠れ家のような入口
「旅の食堂 ととら亭」の隠れ家のような入口

京成線 柴又駅の改札を出て、駅前の道を帝釈天参道の反対方向へ歩くと、すぐ右手にととら亭があります。隠れ家風のアプローチを進むと、和風の玄関ポーチには、船に乗った男女の旅人が描かれた暖簾がかかっています。お店に入る前から旅の気分が高まります。

世界各国の写真が飾られた店内
世界各国の写真が飾られた店内

天井が高く、木のぬくもりにあふれる店内は、まさに旅の食堂。壁には世界各国の写真が並び、カウンターの周囲には様々な国の護符飾りがセンス良く配置されています。カウンターの上の壁には、現在提供中のプラナカン料理の中心地、マレーシアの国旗も掲げられていますよ。見ているだけで旅気分がどんどん盛り上がります。

カウンター席の上の壁にはマレーシアの国旗が…
カウンター席の上の壁にはマレーシアの国旗が…

ととら亭では、ランチの時間に毎日2ヵ国の料理を提供。どの国のメニューが食べられるかは、その日のお楽しみとなっています。
ディナーの時間は、定番の「グランドメニュー」とともに、「旅のメニュー」と銘打った特集料理を約3か月の期間限定で提供しています。現在は「プラナカン料理」の特集期間中。マレー半島で受け継がれてきたこの伝統料理は、実は筆者の大好物なのです!

プラナカン料理を紹介する店頭の看板
プラナカン料理を紹介する店頭の看板

15世紀後半からマレー半島周辺に移民した華人の男性は、現地のマレー女性と結婚し、その子孫である「プラナカン」たちは、中国やマレーの文化に西洋の文化もミックスさせた独自の生活様式を生み出しました。
プラナカン料理は、中国の料理法にスパイスやココナッツミルクを多用するマレー料理をミックスさせ、さらに東南アジアのハーブから欧州の調味料まで巧みに取り入れて作られたもの。シンガポールに住んでいた時に、この料理の奥深い美味しさにハマった筆者は、ととら亭でこの料理が出てくる日を心待ちにしていたのでした…!

店内の黒板に書かれた「プラナカン料理特集」の文字
店内の黒板に書かれた「プラナカン料理特集」の文字

まずは黒板メニューのグラスワインの中から、モロッコのロゼワイン(税込650円)で同行の家族と乾杯。フレッシュな果実感が広がるワインで、すっきりした飲み心地が乾いた喉に染み渡ります。

お目当てのプラナカン料理は、前菜の「オタオタ」(税込1,200円)、主菜の「アッサムペダス」(税込1,700円)、同じく主菜の「カリー・カピタン」(税込1,700円)を注文しました。懐かしいメニューに胸が躍ります。

色味も美しいモロッコのロゼワイン
色味も美しいモロッコのロゼワイン

オタオタ
オタオタ

早速運ばれてきたオタオタは、魚のすり身にレモングラスやバイマックル(ライムリーフ)の香りを利かせた、マレー半島の定番的な蒸し物。ふわふわのムースのような食感がたまりません。ほのかにスパイシーな魚の旨みが、とろけながら口の中いっぱいに広がります。現地ではおやつとしても食べられるこのお料理は、酒の肴にもぴったり。ワインにも良く合いますよ。

半分に切った断面。中身はムースのような食感
半分に切った断面。中身はムースのような食感

主菜のアッサムペダスは、酸味の利いたスープで煮込んだ魚料理。「アッサム」は酸っぱい、「ペダス」は辛いという意味ですが、強すぎずマイルドなお味です。タマリンドのクセになる甘酸っぱさと、ミントとミョウガの爽やかな香りが、魚と野菜に良く合い、「これこれ、プラナカン料理といえばこの風味!」と膝を打ちたくなる美味しさ。魚とオクラの取り合わせが絶妙です。

アッサムペダス
アッサムペダス

もうひとつの主菜、カリー・カピタンは、ココナッツミルクで煮込まれたジャガイモ入りチキンカレー。柔らかく煮込まれた鶏肉とポテトがどっさり入っており、ココナッツフレークのシャキシャキ感に良く合います。ハーブの香りが利いたこのカレーは、ピリ辛度が控えめで、辛いお料理が苦手な方にもおすすめ。まろやかな美味しさが口いっぱいにひろがり、軟骨まで美味しく召し上がれますよ。食べ応えのある一品です。

カリー・カピタン
カリー・カピタン

これらのメニューは店主とシェフのご夫妻が、マレーシアのペナン島の中心地区ジョージタウンで取材して、丁寧に再現したもの。手間をかけて作られた絶品のプラナカン料理を、柴又で食べられることに深い喜びを感じます。こちらのプラナカン料理特集の期間は5月19日までとのこと。その後も定番化してほしいほどの美味しさです。お早めに足を運んで味わってみてくださいね。

食後はデザートに「清美オレンジの赤ワインゼリー」(税込600円)と、「エスプレッソプリン」(税込600円)をそれぞれ食べました。赤ワインゼリーはオレンジの酸味がワインの華やかな風味にぴったり。エスプレッソプリンはビターな甘さがふわりと広がります。満足!

清美オレンジの赤ワインゼリー(右)とエスプレッソプリン
清美オレンジの赤ワインゼリー(右)とエスプレッソプリン

ゴールデンウィークは、世界の美味しいお料理を食べられる「ととら食堂」で、気軽に旅気分を味わってみるのはいかがでしょうか。異国情緒に浸れること間違いなしです!

店名: 旅の食堂 ととら亭/Rettyページ
住所: 東京都葛飾区柴又4-8-10
電話: 03-6801-7003
営業時間: ランチ 11:30~14:30(L.O.13:30) /ディナー 18:00~22:00(L.O.21:00)
定休日: 火曜日 ※月曜日はディナーが休み、金曜日はランチが休み
クレジットカード: 可
アクセス: 京成電鉄金町線 柴又駅から徒歩約1分
公式HP: https://totora.sakura.ne.jp/

ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

出版社に11年勤務後、2009年にシンガポールに転居。東南アジアの文化と料理にハマる。2013年に帰国した後は日本文化に改めて関心を深め、今は東京の下町情緒が大好き。葛飾区の素敵なところをどんどん広めたいです。

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