久保建英とジョアン・フェリックス。リーガの未来を担うのは、誰だ。
2019-20シーズンのリーガエスパニョーラにおいて、注目すべき若手プレーヤーなのは間違いない。久保建英はマジョルカで、ジョアン・フェリックスはアトレティコ・マドリーで、攻撃を牽引する存在となっている。
久保は今季開幕前にFC東京を退団してフリーでレアル・マドリーに移籍。当初はBチーム相当のマドリー・カスティージャでプレーする見込みだったが、トップチームのプレシーズンツアーに参加して好パフォーマンスを見せ、状況が一変した。マジョルカからオファーが届き、レンタルで新天地へと向かった。
一方、ジョアン・フェリックスは今季開幕前にベンフィカからアトレティコ・マドリーに加入した。移籍金1億2700万ユーロ(約152億円)というクラブ史上最高額でアトレティコに移籍して、大きな話題を呼んだ。
■創造性
マジョルカにはアンテ・ブディミルという、アトレティコにはジエゴ・コスタあるいはアルバロ・モラタというターゲットマンがいる。
主にサイドアタッカーとして起用される久保、2トップの一角に入るジョアン・フェリックス、といった違いはある。だが攻撃の起点になり、創造性を駆使して相手守備陣に穴を開ける役割としては、似たところがある。
【データ】
久保は今季のリーガで、24試合出場(出場時間1431分)3得点2アシストを記録している。シュート数19本、ドリブル数34回、パス本数370本、パス成功本数255本、パス成功率68%、ボールロスト数291回という数字を残している。
ジョアン・フェリックスは20試合出場(出場時間1409分)4得点1アシストを記録している。シュート数36本、ドリブル数17回、パス本数383本、パス成功本数303本、パス成功率79%、ボールロスト数184回という数字だ。
■若い選手たちの活躍
マジョルカは今冬の移籍市場でセビージャからアレハンドロ・ポソをレンタルで獲得。右サイドバックの補強で、久保の守備負担が幾分軽減された。
対して、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコは「守備のチーム」である。チャンピオンズリーグでは、クアトリボーテ(4人のボランチ)を機能させ、欧州王者リヴァプールをベスト16敗退に追い込んだ。そのアトレティコで、ジョアン・フェリックスは守備のタスクをこなしながら、攻撃面で違いをつくれる選手として成長している。
今季のリーガにおいては、アンス・ファティ(バルセロナ)、マルティン・ウーデゴール(レアル・ソシエダ)、アレクサンドル・イサク(レアル・ソシエダ)、フェデリコ・バルベルデ(レアル・マドリー)、フェラン・トーレス(バレンシア)、ジュール・クンデ(セビージャ)など若手が活躍している。
新型コロナウィルスの影響で、今後のシーズンがどうなるかは不透明だ。しかし、移籍市場が開いた折には、彼らをめぐる争奪戦が繰り広げられることになるかもしれない。