エリー・デラクルーズの「デビューから162試合で68盗塁」はリッキー・ヘンダーソンを上回る
6月8日、エリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)は、前日に続き、盗塁を記録した。前日の二盗は、投手が牽制球を投げるのとほぼ同時にスタートを切り、一塁手の送球より早く、二塁に達した。
今シーズンの出場は、6月7日が64試合目、8日は65試合目。33盗塁目と34盗塁目だ。他の選手に10盗塁以上の差をつけている。
デラクルーズは、今シーズンがメジャーリーグ2年目。昨シーズンは、6月6日にデビューし、98試合で35盗塁を記録した。
6月8日は、通算163試合目。通算盗塁は69だ。
スタッツ・センターによると、デラクルーズが記録した、デビューから162試合で68盗塁は、1900年以降、7番目の多さだという。この試合数は、フル出場した場合の1シーズンに相当する。
1位と2位は、114盗塁のビンス・コールマンと102盗塁のティム・レインズだ。80盗塁以上は、この2人しかいない。彼らの通算盗塁は、752と808。歴代6位と5位に位置する。
歴代最多、通算1406盗塁のリッキー・ヘンダーソンは、デビューから162試合の時点で66盗塁だった。ここまでのデラクルーズは、わずかながらリッキーを凌いでいる。
ただ、最初の162試合で68盗塁は、現役選手の最多ではない。
エステウルリー・ルイーズ(オークランド・アスレティックス)は、2022年7月12日にデビューした。通算162試合目の出場は、先々月の28日。この時点の通算盗塁は70だ。昨シーズンの67盗塁は、ア・リーグで最も多かった。
今シーズン、メキシカン・リーグでプレーしているビリー・ハミルトンも、2013年9月3日のデビューから翌年9月20日までに、通算162試合で69盗塁。デラクルーズよりも1盗塁多い。ハミルトンは、盗塁王を獲得していないが、2014~17年に4シーズン続けて55盗塁以上を記録した。
ルイーズとハミルトンは、デラクルーズと違い、パワーはない。ルイーズは、通算178試合で73盗塁と7本塁打。ハミルトンは、通算951試合で326盗塁と24本塁打だ。デラクルーズは、通算24本のホームランを打っている。
なお、コールマン、レインズ、リッキーの通算本塁打は、それぞれ、28本、170本、297本だ。リッキーのシーズン20本塁打以上は4度あり、そのうちの2度、1986年と1990年は、30本塁打まで2本に迫った。レインズのシーズン最多本塁打は18本、コールマンは6本だった。