【市川市】常夜灯と旧江戸川リバーサイドウォーク~市川行徳~
現代の移動手段といえば、車や鉄道が便利で一般的ですが、江戸時代は「徒歩」と「船」。遠距離の海上交通や普段の生活に欠かせない足、河川交通としての「船」の役割は大きいものでした。
歌で有名な松戸の「矢切の渡し」などにもある通り、大きな河川の往来や物流には要所で船を使っていた江戸時代。市川行徳には江戸と行徳を結ぶ船の運航航路安全を祈願して建てられた「常夜灯」があります。
この常夜灯のある場所は、現在常夜灯公園として整備されています。川に向かって張り出した芝のなだらかなスペースがあり、トイレやちょっとしたスナックを提供する販売所もあるのでお散歩の一休みには最適。
東京メトロ東西線の行徳駅から徒歩約15分。旧江戸川沿いにある常夜灯は、市川市有形文化財の第1号です。1812(文化9)年に江戸日本橋と成田山にお参りする講中(成田山新勝寺への講の人々)により建てられました。
行徳と日本橋の約12.6kmを結んで運行されていた船は「行徳船」と呼ばれ人はもちろん物産なども江戸へ運ばれていたそうです。(説明碑より)
かの松尾芭蕉や渡邊崋山も行徳を訪れており、崋山においては常夜灯とその周辺をスケッチしていることが知られています。
また、川沿いを上って行徳橋方面まで、マラソンやサイクリングに適した道が整備されています。リバーサイド特有のひらけた景観と吹く風が気持ちよくお散歩にもってこい。江戸川と合流する辺りでは大きな「江戸川水閘門」や「行徳可動堰」を見ることができ土木建築ファンにも歩きがいのあるコース。
行徳駅から本八幡駅まで人によりますが徒歩70分ほど。コロナ禍で運動不足の皆様。天気のいい休日に、市の文化財第1号を拝見しつつひと汗かいてみてはいかがですか?
【常夜灯(常夜灯公園)】
住所:市川市本行徳33-1(公園)