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【支持率12%】11月の日本代表監督支持率調査 先月から横ばい 2020年は”挽回”ならず

(写真:ロイター/アフロ)

”大問題”があったメキシコ戦

支持率の本題の前に、メキシコ戦の話を。どうご覧になっただろうか。

やりたいことを相手にやられた、という試合ではなかったか。

相手のヘラルド・マルティノ メキシコ代表監督は、試合後こう言っている。

「前半は明らかに日本が優位に試合を進め、決定的なチャンスを作っていて、前半の20~25分ぐらいは私がこの代表監督になって以来最悪の時間帯でした」

つまり我慢する時間帯を我慢しきった。そして後半、仕掛けられるところで一気に仕掛けてきた。これはまさに、森保一監督の目指す「臨機応変」という戦い方でもある。

重大な問題だ。当日のNHKBSでの試合中継でも森保一監督が改めて「W杯8強以上が目標」と話すインタビュー映像が流されたが、そのための難関「決勝トーナメント1回戦(ベスト16)常連国」のメキシコにそれをやられてしまったのだから。

メキシコのゴールは63分と68分に生まれた。5分以内の出来事だった。ちなみにメキシコは11月15日(今回の国際Aマッチデー)の韓国戦でも3分で3ゴール(67分から70分)を奪い、逆転勝ちしている。

これこそ本当に「強い」ということ。結果として試合に勝てるのだから。

試合後、原口元気からは「(ロシアW杯ラウンド16)ベルギー戦の繰り返し。なんでいつもこうなる」という主旨のコメントが出た。地団駄を踏むほどに悔しがるべき内容、そして結果。

11月の2戦のうち、メキシコ戦だけを見ても森保一監督に対するいくつかの評価ポイントが浮かび上がる。

「(W杯1年半前の)この時点でよかった」のか、あるいは「コロナ禍の特殊な状況で致し方なかった」のか、はたまた「就任後2年の結果ゆえ許せず」と見るのか。

もうひとつ言うと、韓国もメキシコに負けたが、「シュート数4:17」、そのうち「枠内シュートは4:7」という試合内容のなか2ゴールを決めた。アジアのライバルとの比較もまた評価方法のひとつだ。

そういった点からも、ぜひとも監督への評価を。

20日いっぱい、投票・投稿の受付を続けます。

20日時点の支持率は? 

参考までに、20日朝の時点での支持率投票の状況のご報告を。

約1万2000人に投票いただいている数値は、言うならば「横ばい」。

先月(1万8000人投票)からの流れを折れ線グラフにしてみたが、興味深い”角度”は出てこなかった。

写真・グラフィックともに筆者
写真・グラフィックともに筆者

いっぽうで、これはどういうことかというと、

”昨年11月19日のベネズエラ戦(@吹田)での1-4の大敗から信頼回復しきれずに2020年を終えることとなった”

ということ。

2020年のフル代表トータルの成績は2勝1分1敗、総得点2、総失点2。

コートジボワールとパナマを相手に勝利を挙げたが、これが評価を変えるには至らなかった。

10月 9日 0△0 カメルーン

10月13日 1○0 コートジボワール 

11月13日 1○0 パナマ 

11月17日 0●2 メキシコ

10月の「支持しない」理由の多くだった「やりたいことが分からない」という評価にも大きな変化はなかった。

これをあれこれと考えてみたが、まずは(1)その試合での采配がよく分からない(2)中長期的に見ても何のための戦いなのかも不明瞭、という2つの側面があるのではないか。

今回もパナマ、メキシコの試合順により観る側が混乱するところがあった。投稿欄にはこんな意見があった。

「できれば、メキシコ戦で南野を先発させてほしかった」

この意見は「これが一概に悪いわけではないが、選手ごとに経験させる試合が違って当然」とある。欧州組のみの招集、そしてU-23世代も混在しているなか、監督自身が選手起用の起用の方針をもう少し分かりやすく示してもよかったのではないか。

当座の目標は来年3月と6月に行われるW杯2次予選(ミャンマー、モンゴル、タジキスタン、キルギスと同組)。ここでははっきりと「その時点の」「A代表の」ベストメンバーが分かり、状況は整理されるだろうか。

”負けるほどに盛り上がるコンテンツ”目指します

年内の実施は今回が最後となったこの「代表監督支持率投票」、今後は”負ければ負けるほど盛り上がる”コンテンツも目指していきたい。

01年秋に中国がW杯初出場を決めた試合を現地取材した時のことをよく思い出す。言うまでもなく、この国はオリンピックでメダルを獲る種目が幾多もあるなか、サッカーが圧倒的な一番人気。現地で知り合ったメディア関係者がこんな話をしていた。

「中国では、代表が負ければ負けるほど、ファンが怒って盛り上がるんですよね」。

日本は負けて、冷めることを恐れているんじゃないか。そう思ったものだ。だから、W杯予選で敗退したり、グループリーグで敗退してサッカー人気が衰退するのが怖い。そういった心理もあるのではないか。

だからこそ、この「代表支持率調査」のコンテンツは、負けて盛り上がる安全デバイスの役割も果たしていきたい。こういうものがあってこそ、本当に「サッカーが定着した」と言えるのではないか。来年は代表戦の現地取材が可能となりますように。そうすれば、この場でも現場のライブ感ある情報と、世論のよい”往来”が出てくると信じている。

※11月分の最終的な結果は21日以降の「Yahoo! みんなの意見」にて。また筆者Twitterでも正式にご報告します。

吉崎エイジーニョ ニュースコラム&ノンフィクション。専門は「朝鮮半島地域研究」。よって時事問題からK-POP、スポーツまで幅広く書きます。大阪外大(現阪大外国語学部)地域文化学科朝鮮語専攻卒。20代より日韓両国の媒体で「日韓サッカーニュースコラム」を執筆。「どのジャンルよりも正面衝突する日韓関係」を見てきました。サッカー専門のつもりが人生ままならず。ペンネームはそのままでやっています。本名英治。「Yahoo! 個人」月間MVAを2度受賞。北九州市小倉北区出身。仕事ご依頼はXのDMまでお願いいたします。

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