世界でいちばんがんばっているシングルマザーへ 母の日に休息を
母の日がまたやってきた。
毎年、がんばっているシングルマザーたちに
よくやっているよというメッセージを送り続けてきた。
今年は
ほんとうによくやっているママたちに
ほんとうに今日一日、10分でも
休ませてあげたいと思う。
わたしたちが先日発表したデータをみてほしい。
この間、NPOと研究者とともに取り組んできた「シングルマザー調査プロジェクト」は、シングルマザー世帯の調査を続けてきた。2月には、しんぐるまざあず・ふぉーらむが食料支援をしている世帯へ調査をし(児童扶養手当の受給と同等の所得が要件、所得が低い層だとはいえる)、「長期化するコロナ禍におけるひとり親の就労・生活調査『第6波による影響=働けず減収・進学困難』」(2022年3月版)をまとめた。
参考 東京新聞 5月6日 「2人の食費が1日300円…人生で一番苦しい」コロナ第6波がひとり親世帯を直撃 平均月収13万円余に」
収入では、第6波の影響にあえいでいた2022年2月、2月の平均月収は13.6万円、非正規のひとり親の平均月収は11.7蔓延、そして、パート・アルバイト・派遣の平均年収はさらに低かった。
さらに、2月の第6波の時期に大きな影響を受けた人々もパート・アルバイト・派遣のひとり親だった。
そうした影響は家計に当然及んでいる。
〇食費は、1日300円。人生において、今が番苦しい。
〇子供達が沢山たべたらイラッとする分が悲しくなる。
二人で300円で暮らすくらし。
子どもが「お腹いっぱい」と言ってくれるのがうれしいと思えない、子どもが沢山食べたらイラっとする暮らし。そこには明日食べるものが減る現実がある。
希望を持てない暮らしがあとどのくらい続くのだろうか。
そんな中で生き残りのために必死なシングルマザーがいる。
〇派遣やバイトギリがあり、生き残りに必死です。正社員ですが供がまだ保育園児なので時短で働かせたもらっていますが、時短切りもあったので、有能であり必要であるとうことを証明しないとき残れないと思い必死で仕事をしています。を削っているので、フル社員並みの業務量で、時間内では終わらず、サービス残業を余儀なくされ、宅で供の寝かしつけ後に夜中に仕事をしています。
コロナにより日本社会と人々の暮らしはどう変化したか。
収入減にならなかった人も多い。その中で「リモートワークで働く人が増加」「移住を考える人が増えた」「デジタル化が進む」「日本の個人の金融資産が2000兆円手前」という社会の変化から取り残される人々、あるいはその影響が危うい形で及んでいる人たちがいるということを忘れてはならない。(危ういというのはたとえば子どものGIGAスクール構想の結果、負担を負い、PCのセキュリティもよくわからないで、導入されているといったことだ)。
貧困と格差は間違いなく拡大した。
リモートワークもできず、ましてやいまある仕事や保育園や住まいを変える原資もなく、IT化の中でスキルを身に着けたいがパソコンもなくどこでどう勉強したらいいかもわからず、仕事がなかなかみつからないのに明日の家計の心配をしている人々がいるということを、心にとめてほしい。
そしてウクライナの戦争が日本国内ではより弱い立場の人に及ぶことを想像してほしい。
米がないとき、うどんや小麦粉を水で溶いて薄いお焼きにして食べていた母子がいた。この先、米もうどん粉も買えなくなるのだろうか。
現在、わたしはすてきみらい塾というひとり親の就労支援を行っている。飲食接客業についていた人にもパソコンを覚えればコールセンターなどで安定した働き方ができる。またIT人材会社も採用を検討している。主にシングルマザーの面談を行う。
さまざまなはたらきづらさがありつつ、必死に仕事をしている人たちに対して、よりよい仕事に就けるようなスキル訓練を行っていく。
そして、シングルマザーの彼女たちに
「今日は母の日。10分でも自分のための時間をもとうね」と伝えたい。
そしてあなたのことを少しでも応援できる人を増やしていきたい。
企業も国も、広がる格差の中で誰があえいでいるかを見つめていこう。