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バイデン大統領就任式で美声を響かせた3人とスポーツ界の繋がり。イチローとも一緒にプレー!?

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
大統領就任式でアメリカ国歌を歌うレディー・ガガ(写真:ロイター/アフロ)

 アメリカの首都、ワシントンDCで第46代大統領ジョー・バイデンの就任式が1月20日(日本時間21日)に行われ、アメリカを代表する3人の歌手が美声を響かせた。

 レディー・ガガがアメリカ国歌を、ジェニファー・ロペスは「我が祖国:This Land is Your Land」と「アメリカ・ザ・ビューティフル」をメドレーで歌いあげ、ガース・ブルックスが賛美歌の「アメイジング・グレイス」を歌った。

 この3人は全員がアメリカで最も盛り上がる祭典「スーパーボウル」の出演経験者。

 ロペスが昨年のスーパーボウルのハーフタイム・ショーで、シャキーラと一緒に圧巻のパフォーマンスで魅了したのを覚えているファンは多いだろう。

伝説のスーパーボウルで国歌を斉唱したガース・ブルックス 

 レディー・ガガやジェニファー・ロペスに比べると、日本での知名度が低いガース・ブルックスだが、アルバムの総売上枚数ではエルビス・プレスリーを超えて、最もアルバムを売ったアメリカ人歌手で、カントリーの人気を若者層に広げた。

 ブルックスはスーパーボウルのエンターテイメントに変革を起こしたと言われる1993年にカリフォルニア州ロサンゼルス近郊のローズ・ボウルにて開催された第27回大会で高々と国歌を歌いあげた。このスーパーボウルのハーフタイム・ショーはマイケル・ジャクソンが出演して、アメリカのスポーツ史と芸能史に残る伝説のパフォーマンスを披露した。

 この年のスーパーボウルは元々はアリゾナ州フェニックス近郊で開催される予定だったが、アリゾナ州では黒人指導者のマーティン・ルーサー・キング牧師の生誕記念日が祝日でなかったことから、NFL選手会がアリゾナ州での開催を拒否して、開催地がカリフォルニア州に移った経緯がある。BLM運動から誕生したバイデン政権の就任式で、ブルックスが「アメイジング・グレイス」を歌ったのも不思議な縁を感じる。

大統領就任式で賛美歌の「アメイジング・グレイス」を歌うガース・ブルックス
大統領就任式で賛美歌の「アメイジング・グレイス」を歌うガース・ブルックス写真:ロイター/アフロ

国歌斉唱とハーフタイム・ショーの両方に出演したレディー・ガガ

 2016年の第50回スーパーボウルで国歌を斉唱したガガは、翌17年のスーパーボウルではハーフタイム・ショーに出演。

 ガガがスーパーボウルのハーフタイム・ショーでパフォーマンスしたときは、ドナルド・トランプ前大統領の就任式から2週間後だった。

 いじめ撲滅運動や貧困層への支援など社会貢献活動にも積極的に取り組んでいるガガは、バイデン大統領の支援者でもあり、昨年秋にはバイデンの選挙キャンペーンにも参加した。

第51回スーパーボウルのハーフタイム・ショーでパフォーマンスするレディー・ガガ(写真:三尾圭)
第51回スーパーボウルのハーフタイム・ショーでパフォーマンスするレディー・ガガ(写真:三尾圭)

J.Loとガースとメジャーリーグ、そしてイチロー

 J.Loことジェニファー・ロペスの婚約者は元メジャーリーガーのアレックス・ロドリゲス。

 二人は昨年、ニューヨーク・メッツの買収に動いた、球団は別の人に買われてしまった。

 A-Rodはロペスの同伴者として大統領就任式に参加。A-RodとJ.Loは就任式で撮った写真をツイッターに上げている。

 そして、ガース・ブルックスだが、実はイチローが初めてメジャーリーグのキャンプに参加した1999年にイチローと同じフィールドでプレーしている。

 高校まで野球をしていたブルックスは、98年と99年にサンディエゴ・パドレスのキャンプに特別招待選手として参加していた。99年には当時、オリックス・ブルーウェーブの選手だったイチローがマリナーズから招待を受け、キャンプに特別参加。マリナーズとパドレスのキャンプ施設は隣同士で、マリナーズ対パドレスのオープン戦でイチローとブルックスはプレーした。

 2000年にはメッツで、04年にはカンザスシティ・ロイヤルズの一員として春季キャンプに参加。ここまではオープン戦にも出場するほどに「ガチ」な参戦だったが、57歳となった2019年にはチャリティー・キャンペーンの一環としてピッツバーグ・パイレーツの春季キャンプにも参加した。

 ちなみにブルックスはアスリートとして奨学金を受けてオクラホマ州立大学に進学したが、そのスポーツは野球ではなく、陸上で種目はやり投げだった。

パイレーツの春季キャンプに参加したガース・ブルックス
パイレーツの春季キャンプに参加したガース・ブルックス写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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