眞子さまの1億円超える一時金、前代未聞の辞退は可能か 3つのシナリオとは
眞子さまのご結婚をめぐっては、婚約内定会見から約4年間、老若男女問わず日本中の関心事だった。9月1日の早朝、年内ご結婚のニュースが駆け巡り、眞子さまが皇室を離れる際の一時金を受け取らない旨、周囲に示されていることも報じられた。
一時金とは、皇族だった者としての品位を保つために支給されるもので、眞子さまの場合、その金額は1億3725万円になるのではないかと言われている。これまで女性皇族が結婚に伴って皇室を離れる際、この一時金を辞退した前例はない。
元皇族となると、結婚後はセキュリティが高いお住まいに暮らすなど、何かとお金がかかることになるが、眞子さまの一時金がゼロになることはあり得るのだろうか?今後考えられるシナリオを、皇室ジャーナリストの山下晋司さんに聞いた。
■皇室を離れる際、一時金がゼロになる可能性は?
皇族が離脱する時の一時金については、皇室経済会議と呼ばれる、衆参両院の議長・副議長、内閣総理大臣、財務大臣、宮内庁長官、会計検査院長の8人で組織された機関で審議される。菅総理の退陣が発表され、眞子さまの一時金に関しての審議は、新内閣発足後になるかもしれない。
実際に皇室経済会議で、眞子さまの意向を汲み、一時金はゼロという決定になるのだろうか?これについて山下さんは——
「現行制度になって以降、一時金が支給されなかった事例が一度だけあります。昭和22年に11宮家51方が皇籍離脱されましたが、その際、戦時中に軍籍にあった皇族に対しては、皇室経済会議で支給しないと決めました。戦後間もない頃でそうせざるを得なかったようですが、今回とはまったく事情が違います。眞子内親王殿下の場合、ご本人が辞退の意思を表明されたとしても、皇室経済会議のメンバーが元皇族の品位保持をどう考えるかによります。ご本人の意思を尊重して支出しないと決定する可能性もあります」
■支給された一時金を全額寄付する可能性は?
一部の報道によれば、眞子さまは一時金が支給された場合、公的機関や団体などに寄付をされ、私的に使われることは望んでいないという説もある。一時金はもともと国民の税金であるため、それを理解した上で、ご自分のために使うのではなく、全額を公共の福祉などのために寄付されるということなのだろう。
これに関して山下さんは、こう話す。
「一時金の使途に制約はありませんので、福祉関係等の団体に寄付されることは自由です。今回、ご本人が辞退の意思を表明されても、国として一時金を支給すると決定した場合、そのお金を全額寄付されれば歓迎する人もいるでしょうね」
世論は眞子さまのご結婚を必ずしも祝福していないように感じる中、こうした寄付行為は、世論を転換させる大きなきっかけになるかもしれない。
■皇族の品位を保つためという名目で、最低限の金額を支給する可能性は?
結婚相手である小室圭さんが就職の見通しが立ったとはいえ、新生活を始めるアメリカ・ニューヨークは家賃や物価なども高く、悠々自適な生活とはいかないだろうと想像できる。その結果、日本のプリンセスだった眞子さまが経済的に困窮してしまったら、日本の国としても格好がつかない。一時金を満額ではなく、せめて新生活の基盤を作れる程度の金額を支給することもできるのだろうか?
しかし、山下さんは、さまざまな状況を考慮するのではなく、天皇の孫にあたる内親王というご身位によって額を決めるべきと話す。
「限度額の範囲内で、離脱される方のさまざまな状況を鑑み、それぞれに応じた額を算出するのは現実問題として無理です。天皇の子供、孫、ひ孫といったご身位で決めるしかないでしょう。眞子内親王殿下は結婚後のお住まいもセキュリティが高い物件を選ばなくてはならないわけですから、結構なお金がかかります。その費用も一時金無しで賄えるとしても、私は一時金はお受け取りになっておいた方がいいと思っています。小室さんの借金返済に使われるとか、そもそも小室さんはお金目当てだ、といった声もあるようですが、それであれば、受け取っても5年、10年は使えないようにしておくという方法もあるのではないでしょうか。将来、眞子内親王殿下がお金に困った状況に陥っても、我々一般国民の親子とは違い、ご両親からの援助が難しいからです」
確かに愛だけで結婚生活を始められるかと言えば、そんなことはない。幸せな結婚を夢見る眞子さまには申し訳ないが、新たな生活にはそれなりの経費がかかるものである。しかも皇室を離れたとしても、将来の天皇の姉というやんごとなきお立場であることは変わらないのだから、やはりある程度の支度金は必要だろう。
山下さんが言うように、ここは一時金を受け取る方向で考え、その後で国民が納得するような形を選択すればよいのではないだろうか。皇室経済会議ではその辺も充分に検討いただいて、国民も納得して眞子さまも幸せなスタートを切れるようにしてほしいものだ。