復帰戦間近、WBCミドル級王者が練習を公開
2年5カ月ぶりのリングに上がるWBCミドル級世界チャンピオン、ジャーモール・チャーロ(33)。32戦全勝22KOの現役王者ではあるが、ブランク中に暴行容疑で逮捕・起訴されたり、メンタルを病んだりと、マイナス面ばかりが伝わってきた。
そんなチャーロが先日、練習を公開した。写真からも読み取れるように、何かを吹っ切ったような表情である。
WBCミドル級チャンプは言った。
「自分の居場所に戻れることに興奮している。ボクシングをもう一度学び直しているところだ。毎日がとても新鮮だ。同時にスリルも感じる。今回のファイトで世界に衝撃を与え、俺が依然としてトップであることを示したい。その為にも、命を懸けているんだよ。
心を安定させ、前向きになれない時、多くの人がメンタルヘルスに思いを馳せる。俺もそんな調子だった。誰にも説明できない状況にあり、常にそれを盾にしていた。学習経験を通じて、それを乗り越える必要があった。この間に俺が学んだことは忍耐だ。自分のペースで復帰の準備をし、自らの意志でリングに戻ってきた。今は精神面が充実している。だからこそ、戦うんだ。
対戦相手のホセ・ベナビデス・ジュニアは、自分の名を残したいって望む選手の一人だな。ただ、それだけさ。俺と戦えば注目されるわな。彼は俺と是が非でも戦いたかったんだろうよ。俺もその気持ちを真剣に受け止めている。彼の言葉を軽々しく聞き流してはいないよ。
ヤツが俺と戦いたがっているのは、おそらく弟への復讐なんじゃないの。俺を倒せば、弟よりも評価を得られるからね。チャーロ兄弟とベナビデス兄弟には、色んな因縁がある。
兄弟同士がライバルってことにしたいなら、それでもいいぜ。 俺は2年ぶりに戻ってきた。言い訳はしない。戦うためにここにいる。
俺は個人的に彼を尊敬していない。自分自身をリスペクトしていて、この試合に向けて全てを捧げてきた。俺は彼に鋭いパンチを当て奇麗にノックアウトするよ。
来年はもっとリングにあがりたい。2、3戦はしたいね。俺はジムで集中力を保っている。うまくいけば、ファンが見たいと思うような大きな試合の1つが実現するんじゃないか。メインイベントの勝者か、あるいはカネロあたりとの試合が具体化するかもしれない。他人からどんな風に言われたとしても、俺はただ戦いたいだけなんだよ」
ブランクは彼にどんな変化をもたらしたのか。ゴングまで1週間となった。