エンジェルスに登場した豪腕の初登板は「12球中11球が100マイル以上」。これは新記録なのか
5月29日、ベン・ジョイス(ロサンゼルス・エンジェルス)は、7回裏のマウンドに上がり、シカゴ・ホワイトソックスの打者4人に対して投げた。結果は、シングル・ヒット、三振、三振、外野フライだ。スタットキャストによると、全12球のうち、91.7%の11球は100マイル以上のシンカー。あとの1球は、89.3マイルのカッターだった。
2008年以降、1登板に10球以上を投げ、球種を問わず、全投球の91.7%以上で100マイル以上を記録した投手は、ジョイスが延べ9人目だ。
そのパーセンテージのトップ5には、アロルディス・チャップマン(現カンザスシティ・ロイヤルズ)が並ぶ。2010年9月24日、2013年9月8日、2014年8月1日は、いずれも100%。それぞれの登板で、25球、10球、12球を投げ、すべて100マイル以上を記録した。また、2016年8月26日の100マイル以上は94.7%(19球中18球)、2015年7月10日は94.1%(17球中16球)だ。
6位は、2018年8月28日のジョーダン・ヒックス(セントルイス・カーディナルス)が93.3%(15球中14球)。7位は、2021年5月11日のエマニュエル・クラッセ(現クリーブランド・ガーディアンズ)が92.9%(14球中13球)。
ジョイスの91.7%(12球中11球)が100マイル以上は、8位タイだ。2013年5月16日のチャップマンと並ぶ。すぐ下の10位にも、2016年9月19日に91.3%(23球中21球)のチャップマンが位置する。
ただ、ジョイスは、前日までメジャーリーグで投げたことがなかった。初登板で投球の90%以上が100マイル以上は、他にはいない。
ちなみに、チャップマンの初登板(2010年8月31日)とヒックスの初登板(2018年3月29日)は、どちらも、8球を投げて半数の4球が100マイル以上。クラッセが初登板(2019年8月4日)で記録した100マイル以上は、25球中7球なので28.0%だ。
ジョイスのキャリアについては、開幕前にこちらで書いた。