登美丘高校の“バブリー・ダンス”が韓国でも! きっかけを生んだ「セレブ・ファイブ」とは?
荻野目洋子のヒット曲『ダンシング・ヒーロー』に合わせて踊る“バブリー・ダンス”が関心を集めている登美丘高校ダンス部。
昨年末には紅白歌合戦にも出演して話題を呼んだが、韓国でも彼女たちの“バブリー・ダンス”が注目されていることをご存じだろうか。
きっかけは、韓国の女性芸人で結成されたダンスユニットの“セレブ・ファイブ”が、彼女たちの“バブリー・ダンス”をカバーしたことだった。
“セレブ・ファイブ”は、1月17日にMBCで放送された『SHOW CHAMPION』に出演。登美丘高校ダンス部と瓜二つとも言える衣装・メイクで登場し、『ダンシング・ヒーロー』(原曲はアンジー・ゴールドの『Eat You Up』)に韓国語で歌詞を当てた替え歌に合わせて“バブリー・ダンス”を披露した。
(参考記事:【動画】韓国で登美丘高校ダンス部の“バブリー・ダンス”を完コピした女芸人ユニットが話題)
“セレブ・ファイブ”のメンバー5人(キム・シニョン、ソン・ウニ、シン・ボンソン、アン・ヨンミ、キム・ヨンヒ)は、韓国でも有名な売れっ子の女性芸人だけに、彼女たちのダンスは放送から約1週間が過ぎた現在でも、関連報道が絶えないほど大きな反響を呼んでいる。
韓国の最大手ポータルサイト『NAVER』でも、”セレブ・ファイブ”がリアルタイム検索ワードランキングで1位に入ることもあったほどだ。
韓国の女性芸人と言えば、例えば“美しすぎる女芸人”と呼ばれるキム・ミヨンなど、際立った特長がある者たちが多くメディアで取り上げられる傾向にある。
昨年5月には女性芸人カン・ユミが、YouTubeに投稿した動画が波紋を呼んだ。
カン・ユミはチャンネル登録者数が1万9000人を超える女性芸人だが、「カン・ユミ、整形前と後で変わった10のことを正直に告白」というタイトルの動画をアップして、それがニュースにもなったほどだった。
そうした文脈の中で今度は”セレブ・ファイブ”のように、ダンスによってスポットライトを集める女性芸人たちが誕生したのだから、面白い。
“パクリ疑惑”も浮上したが…
もっとも、その話題性の大きさから、放送直後には一部で“模倣疑惑”も浮上した。
登美丘高校ダンス部のパフォーマンスは、昨年9月ごろから韓国でも一部では知られていたこともあり、”セレブ・ファイブ”のダンスが登美丘高校ダンス部をパクったとの意見が挙がったのである。
韓国ではこれまでも、様々な作品やキャラクターに“日本のパクり”との疑惑が付きまとってきたが、彼女たちのパフォーマンスもその例にもれなかったわけだ。
(参考記事:ピカチュウに『逃げ恥』まで!? なぜ韓国で日本コンテンツのパクリが絶えないのか)
もっとも、”セレブ・ファイブ”側は、模倣疑惑をきっぱり否定している。
“セレブ・ファイブ”の関係者は、ダンスで使用した楽曲について、「原曲の権利を持った会社に許諾を受け、ダンスを披露した」と弁明。
“セレブ・ファイブ”メンバーも、“バブリー・ダンス”を披露することについて本家の登美丘高校ダンス部から直接許可を得たと明かしているのだ。
ユニット活動の発起人であるキム・シニョンはこう話している。
「昨年の秋に登美丘高校ダンス部の映像を見て、あてもなく一人で登美丘高校を訪ねたんです。そこで、ダンス部とakaneコーチから直接許可をいただきました。本番前にも日本を訪れて、ダンス部のメンバーにパフォーマンスを見てもらいましたよ」
つまり、”セレブ・ファイブ”の“バブリー・ダンス”は、本家のお墨付きをもらった“カバー”だということだ。
韓国では日本のドラマや映画がリメイクされることも多いが、”セレブ・ファイブ”の活動もまた、日韓の文化交流という意味で歓迎すべきことだといえるだろう。
(参考記事:まずは『Mother』が口火を切る!! 2018年、韓国でリメイクされる日本のドラマ&映画とは?)
実際、彼女たちのダンスを機に、韓国メディアも登美丘高校ダンス部にも視線を向けている。
「セレブ・ファイブの元祖、“登美丘高校ダンス部”何をしている学生たち?」(『国際新聞』)、「セレブ・ファイブ、モチーフにした日本のダンスチームと比較すると…“シンクロ率100%”」(『東亜日報』)、「セレブ・ファイブの元祖“TDC”とは?“部員だけで90人”」(『世界日報』)といった具合である。
韓国にもブームを巻き起こしている“バブリー・ダンス”。”セレブ・ファイブ”は近々CDデビューするとの噂もあるが、日本発祥のコンテンツ(パフォーマンスとも言うべきか)が韓国でどこまで人気を広げるか、楽しみだ。