台風3号が抜けても、上空寒気や熱帯低気圧の動向に要注意
台風3号は八丈島の南を通過へ
台風3号は海水温27度以下の海域に差し掛かっており、徐々に衰えながら北東へ進んでいます。このあとさらに勢力を弱めながら北東へ進み、今夜遅く八丈島の南を通過したあと、あす13日(火)には日本の東へ遠ざかる見込みです。
伊豆諸島や小笠原諸島が台風の暴風域に入ることはありませんが、強い風が吹き、海上は大しけとなるおそれがありますので、警戒が必要です。
梅雨前線と上空寒気に要注意
台風3号は日本の南を離れて通過中ですが、引き続き、南岸沿いには梅雨前線が停滞しており、きょう12日(月)いっぱい、太平洋側で雨が降りやすく、雷を伴って、激しく降る所もありそうですから、注意が必要です。
そして台風3号が抜けた後も、大雨への懸念材料があります。それは朝鮮半島の北から南下してくる上空の寒気で、あす13日(火)以降、しばらく日本列島に不安定な天気をもたらす心配があります。
今週は雷列島か
上図はあす13日(火)の発雷確率(雷の発生する確率)です。台風3号は遠ざかりますが、今度は上空の寒気の影響を受けて、広い範囲で雷の発生しやすい気象条件となるでしょう。
特に関東甲信地方では大気の状態が非常に不安定となるため、発雷確率は内陸を中心に50%から75%以上の所も計算されています。晴れ間があっても天気の急変に十分な注意が必要です。
沖縄は熱帯低気圧の影響に要注意
タイトル画像をみると、台風3号の雲の他に、南シナ海でも真っ白な積乱雲が湧きたっており、これは別の熱帯低気圧に伴う活発な雨雲で、実は台風3号がフィリピンの東を北上している先週8日(木)に発生していました。
予想天気図をみると、あす13日(火)にかけて、この熱帯低気圧の北側に新たな梅雨前線が発生し、熱帯低気圧に伴う暖湿気も流入するため、活動が活発となるでしょう。
熱帯低気圧は今のところ、新たな台風へ発達する可能性は低いものの、梅雨前線と一体化するようになり、今週半ばにかけて、沖縄に大雨をもたらすおそれがあります。沖縄は梅雨末期の大雨期のステージに入りますので、雨の降り方には十分な注意、警戒が必要です。