HSPと発達障害の共通点や違いとは?それぞれの生きづらさについて解説
こんにちは、精神科医しょうです。
HSPと発達障害は混同されることがあり、また、どちらとも言えないグレーゾーンの人も増えてきているのだとか。
どちらにせよ、共通点としては「生きづらさ」を抱えていることではないでしょうか。
特に「対人関係が苦手」「音や光に敏感」「一度にたくさんのことができない」などといった同じような特徴もあるため、明確な診断が難しいとも言われています。
もしかしたら、自分ではHSPだと思っている方も、詳しく調べると発達障害である可能性も否めません。
今回は、そんな発達障害とHSPついて知識を深めていきたいと思います。
HSPが発達障害と診断されるケースとは?
HSPという概念が広まったのはごく最近のことです。
認知度はだいぶ高まったように思いますが、まだまだ知らない人も多くいます。
HSPは正式な医学用語ではないため、医師でも知らない場合があり、たとえば「自己肯定感が低い」「対人関係に悩んでいる」「集中力がない」などといった相談をすると、発達障害やうつ傾向があると診断されてしまう可能性もあるかもしれません。
もちろん、発達障害やうつ病であることもあるため、今自分が苦しんでいる症状や悩みについて正確に医師に伝えることが大切です。
HSPと発達障害の共通点と相違点とは?
「HSPは空気を読み過ぎ、発達障害は空気が読めない」と思われる傾向があるようですが、決して断定はできません。
人によって表れる特性や症状には違いがあり、生きづらさの程度もまちまちではないでしょうか。
ただ、HSPは性格的な面から人の感情など外部の刺激に影響を受けやすく、発達障害は脳の機能が原因していると考えられています。
HSPと発達障害の大まかな類似点と相違点について、いくつかあげてみたいと思います。発達障害にはASD(自閉スペクトラム症)やADHDなどいくつかありますが、ここではASDをイメージしてください。
【対人関係】
・HSP
相手の感情に影響を受けやすく、つらさを感じることが多い。
・発達障害
相手の感情にはあまり左右されない。
無関心であることもある。
【こだわり】
・HSP
一つのことに集中すると没頭してしまう傾向がある。
・発達障害
大いにある場合と全く執着がない場合がある。
【感覚過敏】
・HSP
五感が敏感。
特に何に対して敏感であるかは人それぞれ。
・発達障害
特定の刺激に強く反応したり逆にしないこともある。
感じ方によっては大きなストレスになることもあるため注意が必要。
生活の中でどのようなことに困っているのかを知ろう!
まずは、日常生活の中で特に困っていることを思い浮かべてみましょう。
たとえば「人の本音と建て前が分からず、鵜呑みにしてしまう」「ミスや忘れ物が多い」「気分がすぐに体調に影響する」「暗示にかかりやすい」「一方的に話してしまうことがある」「得意なことと不得意なことの差が激しい」など、これまでの失敗経験などを参考にすると良いかもしれません。
自分にはどのような傾向があるのか?それは日常生活に支障をきたすほどのものなのか?改善することで生きづらさを緩和できるものなのか?を考えてみましょう。
ただし、困ってもいない事を問題点としてとらえてしまうと、せっかくの長所や才能をなくしてしまうことがあるので、まずは特に困っていることだけに焦点を当て、3つ以内にしぼりましょう。
つらい作業になるかもしれませんが、自分を冷静に見つめることで解決の糸口をみつけることができるかもしれません。
「自分を知る」ことは、生きづらさの緩和に向けての第一歩になるハズです。
「困った・苦しい」の対処法とは?
HSPと発達障害に関わらず、人は誰でもアンバランスな心の状態を抱えて生きています。
不安や心配を感じずに過ごす人はいませんし、何が起こっても心が痛まない人なんていませんよね。
特に現代はストレスが過剰に増え、脳機能や神経機能、ホルモンバランス等が乱れた結果、不安やイライラ、偏りや知覚過敏などの症状を訴える人が増えたように感じます。
誰もが「困った」「苦しい」「つらい」などの負の感情を抱きやすく、さまざまな体の不調を感じやすい傾向があるのではないでしょうか。
しかし、ネガティブな感情ばかりに支配されていては、いずれ心の病を発症してしまうかもしれません。
「病は気から」という言葉の通りつらい時こそ、感情や思考を上手くコントロールすることが必要になります。
いくつかオススメの方法を紹介します。
・呼吸を整える
驚いた時やパニックになった時には、ゆっくりと呼吸をしてみましょう。
とっさのことで、一瞬呼吸が乱れることが考えられますので、特に「吐く」ことを意識して呼吸を整えましょう。
・好きな言葉を音読する
ポジティブな言葉は聞くだけで、元気がでます。
特に自分に言い聞かせるように自身の言葉で発してみると、効果てき面です。
偉人が残した言葉や詩、小説の中の好きな場面など自分が好きなものを選んでみましょう!
まとめ
今回は、HSPと発達障害について考えてみました。
両者の特徴には共通することが多く、判断が難しいというのが実情です。
生活の中で何か困っていることがある場合は、周囲に相談し援助を求めたりとらえ方をかえたりするなどして、調整することも大切です。
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