今月の住宅ローン金利情報(2020年3月)10年固定とフラット35が低下
やや遅れてしまいましたが、2020年3月の住宅ローンの金利情報です。住宅ローンを新規で借りる人も、すでに借りている人も、金利の動きはこまめにチェックをしましょう。
*コラム内の住宅ローン金利は、一般団体信用生命保険(死亡・高度障害時)の保障コストを含む表示で統一しています。
■2020年3月の住宅ローン金利
今月の住宅ローン金利は、変動金利は変わらずでした。しかし、10年固定(固定金利期間選択型の期間10年)やフラット35は全体的に低下が見られました。フラット35以外の全期間固定金利(35年)は先月下げたためか、下げた商品は半数ほどでした。
変動金利では、唯一、auじぶん銀行が金利を下げました。先月は借り換えのみでしたが、今月は新規を引き下げて0.410%となり、新規でも、ジャパンネット銀行と住信SBIネット銀行の間に割って入った形です。最低金利は、新規も借り換えもジャパンネット銀行の0.399%で変更なし。
一方、10年固定やフラット35、全期間固定の金利が下がったのは、10年国債のさらなる金利低下を受けてのことです。
<10年国債の金利>
令和2年
1月30日時点 -0.056%
2月28日時点 -0.153%
(財務省データより)
10年固定では三菱UFJ銀行がネット専用商品の金利を下げ最低金利に並びました。フラット35では、今月も変わらず住信SBIネット銀行とARUHIが最低金利を競っています。
■新規で借りるときの住宅ローンの金利は?
以下は、金利タイプごとに金利が低い注目商品をピックアップしたものです。
今月から、「ヤフーの住宅ローン」についても紹介します。商品はジャパンネット銀行のもので、ヤフーが銀行代理業者として契約締結の媒介を行っています。
<変動金利>
・ジャパンネット銀行「住宅ローン」0.399%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・Yahoo! JAPAN「ヤフーの住宅ローン」0.399%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*独自の特典あり
・auじぶん銀行「住宅ローン全期間引下げプラン変動」0.410%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・住信SBIネット銀行「ネット専用全疾病保障付住宅ローン<通期引下げプラン>」0.415%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・SBIマネープラザ「ミスター住宅ローンREAL<通期引下げプラン>」0.415%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
続いて10年固定です。最低金利は先月と変化なしですが、三菱UFJ銀行のネット専用商品が最低金利に並びました。
<10年固定>
・auじぶん銀行「住宅ローン当初期間引下げプラン」0.55%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・三菱UFJ銀行「ネット専用住宅ローン固定10年プレミアム住宅ローン」0.55%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・ソニー銀行「固定セレクト住宅ローン(自己資金10%以上)」0.57%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
全期間固定では、今月全面的に下げたこともありフラット35が強いです。物件が条件をクリアすれば、0.25%の金利優遇が受けられるフラット35S(Aプラン、Bプラン)を利用できる可能性がある点が大きいでしょう。
<全期間固定>(自己資金40%以上、団信含む)
・ARUHI「ARUHIスーパーフラット6S【自己資金20%以上】」0.79%(Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.04%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
<全期間固定>(自己資金20%以上、団信含む)
・住信SBIネット銀行「フラット35S(保証型)【自己資金20%以上】」0.83%(Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.08%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・ARUHI「ARUHIスーパーフラット8S【自己資金20%以上】」0.89%(Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.14%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
<全期間固定>(自己資金10%以上、団信含む)
・住信SBIネット銀行「フラット35S(保証型)【自己資金10%以上】」0.91%(Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.16%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・ARUHI「ARUHIスーパーフラット9S【自己資金10%以上】」0.94%(Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.19%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
【参照】フラット35の金利表示に注意!
■借り換えるときの住宅ローンの金利は?
借り換えをする場合の住宅ローンの金利も見ておきましょう。
<変動金利>
・ジャパンネット銀行「住宅ローン(借り換え)」0.399%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・Yahoo! JAPAN「ヤフーの住宅ローン」0.399%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*独自の特典あり
・auじぶん銀行「住宅ローン全期間引下げプラン(借り換え)変動」0.410%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・住信SBIネット銀行「ネット専用全疾病保障付住宅ローン(借り換え)<通期引下げプラン>」0.415%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・SBIマネープラザ「ミスター住宅ローンREAL(借り換え)<通期引下げプラン>」0.415%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
続いて10年固定です。借り換えでも、三菱UFJ銀行のネット専用商品が最低金利に並びました。
<10年固定>
・auじぶん銀行「住宅ローン当初期間引下げプラン(借り換え)固定10年」0.55%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・三菱UFJ銀行「ネット専用住宅ローン固定10年プレミアム住宅ローン(借り換え)固定10年」0.55%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
・イオン銀行「住宅ローン当初固定金利プラン手数料定率型(借換え)当初10年固定」0.57%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
住宅ローンを借り換える際に、全期間固定を選ぶ場合は、住宅ローンの残存期間によっても結果が異なります。借り換えの方はしっかり試算をして選択する必要があります。
<全期間固定>(団信含む)
・みずほ銀行「みずほネット借り換え住宅ローン(全期間固定プラン)」(21年~35年)0.99%《保証料あり、事務手数料5,500円、固定金利手数料11,000円、保証事務手数料33,000円》
・新生銀行「パワースマート住宅ローン(借り換え)」(21年~25年)1.1%《保証料なし、事務手数料55,000円》
・住信SBIネット銀行「フラット35(借り換え)(保証型) 全期間固定」(15年~35年)1.16%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》
保証料の有無で、コストも大きく異なります。
■総返済額で試算して比較を
今月の住宅ローン金利を見てきましたが、ご紹介したのはあくまで金利面のみです。金利が低いことがイコール有利な住宅ローンとは限らない場合があります。
毎回同じ注意事項で恐縮ですが、実際に比較する際には、保証料や事務手数料、団体信用生命保険のコストなども含めて比較検討をする必要があります。新規で借りる場合も、借り換えの場合も、いくつかのローンを比較して、トータルでより有利な商品を選ぶようにしたいものです。
自宅待機などで時間があるときは、永続家計のために住宅ローンの見直しをするのも一法です。
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【参照】
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