ワールドシリーズと日本シリーズの白星○と黒星●がまったく同じ並びだった年はあるのか
10月27日、ワールドシリーズの第1戦は、テキサス・レンジャーズがアリゾナ・ダイヤモンドバックスにサヨナラ勝ちを収めた。一方、オリックス・バファローズと阪神タイガースは、10月28日に日本シリーズの第1戦を行う。それぞれの日付は違うが、どちらの試合も、日本時間の10月28日だ。
また、今年の両シリーズは、「西」のチーム同士という点も共通する。レンジャーズはア・リーグ西地区、ダイヤモンドバックスはナ・リーグ西地区のチームだ。オリックスと阪神は、関西に本拠を構えている。
ただ、シリーズの展開も同じになるとは限らない。
1950年以降、ワールドシリーズと日本シリーズの勝敗と引き分けが同じだった年は、15度を数えるが、それぞれの試合の白星と黒星の並び順も同じ年は、4度しかない。72年間に4度なので、全体の5.6%ということになる。1950~2022年の73年間のうち、1994年は、メジャーリーグがレギュラーシーズンの途中でストライクに突入し、ポストシーズンは行われなかった。
両シリーズの白星と黒星の並びが揃った年は、1970年がボルティモア・オリオールズと読売ジャイアンツの○○○●○、1990年がシンシナティ・レッズと西武ライオンズの○○○○、2005年がシカゴ・ホワイトソックスと千葉ロッテ・マリーンズの○○○○、2015年はカンザスシティ・ロイヤルズと福岡ソフトバンク・ホークスの○○●○○だ。いずれも、5試合以下で優勝が決まった。
なお、日本シリーズの引き分けの試合を除くと、1953年、1986年、2018年、2022年も、その年のワールドシリーズと同じ勝敗になる。例えば、昨年の場合、ワールドシリーズはヒューストン・アストロズが4勝2敗、日本シリーズはオリックスが4勝2敗1分だ。もっとも、この4度のなかにも、引き分けを除いた各試合の白星と黒星の並び順が同じ両シリーズは、存在しない。
ちなみに、オリックスの平野佳寿は、2018~19年にダイヤモンドバックスで計137に登板した。今年、オリックスが日本シリーズ連覇を成し遂げ、ダイヤモンドバックスが22年ぶりにワールドシリーズを制すると、同じ年に現在のチームと古巣のチームが揃って優勝となる。阪神とダイヤモンドバックスが優勝の場合は、ジェレミー・ビーズリーがそうだ。こちらは1登板ながら、2020年にダイヤモンドバックスの選手としてメジャーデビューし、打者3人に対して投げた。