Yahoo!ニュース

うつ病を2回経験した私が5年ぶりに心療内科に行ってみて気づけたこと

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

「無理しない育児」をモットーに、保育士として地域の子育て支援事業に従事しながら、オンラインでも育児に関する情報発信をしています。

そして私も現役の子育て世代で、3人姉弟の育児に日々奮闘しています。

私は人生で2回うつ病の通院・投薬治療をした経験があるのですが、子育てが始まってからは「無理しないこと」をモットーにして、心身ともに穏やかに過ごせていました。

しかし先日、心の不調を感じて約5年ぶりに心療内科に行ってきました。

それで今回、心療内科に行ったことで気づいたことや、改めて思ったことがありましたのでそれについてまとめてみたいと思います。

我慢していることには気づけないもの

今回私が心の不調を感じたのは、夫との夫婦関係で自分の我慢が続いたことが原因でした。

私が過去2回経験したことがあるうつ病では、発症の原因が仕事だったこともあり、仕事では日頃から無理しないことを気をつけていたつもりです。

そして、育児も頑張りすぎないこと、無理しないことをモットーにしてきたので、育児も楽しいと思えるような毎日を過ごしていました。

しかし、夫婦関係では5年ほど前に離婚危機があり、これまで関係修復をしてきましたが、その関係修復のなかで自分が頑張りすぎていることに気づいていませんでした

特にここ最近は、夫との関係を原因に気分が落ち込むことが続いていて、私は「何かおかしいかも…?」と思うようになり、5年ぶりに診療内科に行ってきました。

その結果、「うつ状態」であることが分かり、カウンセリングと漢方による投薬治療をしばらく続けることになりました。そして初診から2週間ほど経った今はかなり心身ともに回復して本来の自分に戻ってきています。

このように文章を書けている時点で、文章を書けず本も読めなかった以前のうつ病のような状態とは全然違っているのが自分でも分かります。

「うつ病」と「うつ状態」の違い

私が過去に2回経験したうつ病の時は、どちらも心療内科を受診した時にはすでに重症になっていたので、抗うつ薬などを使用する治療を行いました。

それに対して今回は、早めに自分で異変に気づいて通院したことで、「うつ状態」ではあるけれども「うつ病」ではない状態でした。

そもそも「うつ病」と「うつ状態」はどう違うのか?というと、落ち込む状態である「うつ状態」が、2週間以上続き生活への支障がでていると「うつ病」の診断になるのだそうです。

過去の私はまさにそうで、長い期間にわたりうつ状態だったことで、自力で立ち直ることができない「うつ病」になってしまったのですね。

あなたは「うつは心の風邪」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?この言葉はうつ病に対して「誰にでもなる可能性がある、ありふれた病気」というイメージを作り、心の不調や精神疾患への偏見を減らしました。

しかし、「うつ病」と「うつ状態」は区別して考える必要があります。「うつは心の風邪」が当てはまるのは、今回の私のような「うつ状態」の時なんですね。

あなたは風邪を引いた時、どのようにして過ごしますか?1日寝ていたら治る方もいれば、市販薬を飲む方もいるでしょう。病院に行って薬をもらうという方もいますよね。

今回の私は、心の不調を感じて心療内科に行ったのですが、これは風邪で言うなら早く治すために病院に行ったのと同じです。うつ状態も風邪と同じで、安静にしたり休養を取ることによって自然と治ることもあるかもしれませんが、専門家による治療があったほうが治りやすいのは想像できますよね。

しかし、風邪で病院に行く方に比べて、うつ状態で病院に行くという方は少ないのではないかと思います。

「うつは心の風邪だからほうっておくものだと思っていた」といってうつ病であるにもかかわらず、長い間治療をせずに苦しい時間を過ごされる方がいるのだそうです。つまり、風邪という言葉からくる軽いイメージが、むしろ精神科や心療内科への受診を遠ざけている場合もあるそうです。

過去の私も、うつ状態の時に心療内科に行っていれば、ひどいうつ病にまで進行しなかったかもしれません。

うつは心の風邪、うつ病は心の肺炎

とある精神科では、「うつ病」は安静だけではなく専門家による治療を要するということから「肺炎」にたとえることができるとおっしゃっています。

たしかに、私もうつ病経験者として、うつ病は「心の風邪」というより、骨折や手術が必要な怪我・病気というのがイメージとしてしっくりきます。自力でなんとかしようとしても無理なのがうつ病なのです。

そのため「うつは心の風邪、うつ病は心の肺炎」というフレーズが一般的になると、病気なのに自然治癒しようと頑張る人が減るかもしれません。

そして「気分の落ち込み」は、多かれ少なかれ誰でも経験することがあると思いますが、落ち込みやすさは人によって違います。

私はもともと幼い頃から人一倍気を遣って気にしすぎるタイプなのもあり、人間関係や職場などで神経をすり減らして頑張りがちなタイプです。

風邪を引きにくい人のイメージは、普段から睡眠や栄養バランスに気をつけていて、免疫力があって元気な人ですが、私は心の風邪(うつ状態)になりにくい人は、「普段から頑張りすぎず、無理しすぎない人」ではないかと思っています。

そのため、今後も心身ともに健康に、無理せず自分らしく楽しく人生を生きていくために、頑張りすぎないこと、そして必要な時は自力でなんとかせずに専門家や医療のサポートにも頼ることを大切にしたいと思います。

<SNSでも子育てに関する情報発信をしています>
Instagram ー 子育ての体験談や保育に役立つ情報などをイラストを交えて投稿中! 
Voicy   ー 「無理しない育児」をテーマに子育てのことを音声配信中!

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

保育士ごんちゃんの最近の記事