ベッツとキムとデュボンは、史上初の「2ポジションで同時にゴールドグラブ」もある!?
ゴールドグラブのファイナリストが発表された。ユーティリティを含む10ポジションに、各リーグ3人ずつなので、合計すると60人となる。
ただ、ファイナリストに挙がっている選手は、60人ではなく、58人57人だ。
ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)とハソン・キム(サンディエゴ・パドレス)とマウリシオ・デュボン(ヒューストン・アストロズ)は、2ポジションでファイナリストになっている。ベッツは、ライトとユーティリティ。キムとデュボンは、二塁とユーティリティだ。
※デュボンを見落としていたので、追記しています。
2人とも、今シーズンは、3ポジションの守備についた。ベッツは、ライトが701.2イニング、二塁が485.0イニング、遊撃は98.0イニング。キムは、二塁手、三塁手、遊撃手として、それぞれ、856.2イニング、253.1イニング、153.1イニングを守った。デュボンは、二塁が616.2イニング、センターが210.2イニング、レフトが61.0イニング、遊撃が78.0イニング、一塁が17.0イニング、ライトが4.0イニング、三塁は2.0イニングだ。
ベッツは、ライトとしてゴールドグラブを6度受賞している。キムとデュボンは、どちらのポジションでも、選出されれば初受賞となる。
ベッツもキムもデュボンも、2ポジションで同時にゴールドグラブを受賞するかもしれない。ベッツとキムの場合、ナ・リーグのユーティリティのファイナリストという点は共通しているので、ダブル受賞は、そうなったとしてもどちらか一方の可能性が高いが、過去には、同じポジションで複数の選手がゴールドグラブを分け合ったこともある。直近は、2018年のナ・リーグの一塁だ。アンソニー・リゾー(当時シカゴ・カブス/現ヤンキース)とフレディ・フリーマン(当時アトランタ・ブレーブス/現ドジャース)が、2人揃って選ばれた。
なお、これまでに、シーズンは違うものの、2ポジションでゴールドグラブを受賞した選手は3人いる。2010年まで、外野のゴールドグラブは、レフト、ライト、センターに分かれていなかったので、外野の複数のポジションで受賞した選手は、ここには含めていない。
ダリン・アースタッドは、2000年と2002年が外野、2004年は一塁。プラシド・ポランコは、2007年と2009年が二塁、2011年は三塁。DJ・ラメイヒュー(現ヤンキース)は、2014年と2017年と2018年が二塁、2022年はユーティリティだ。ユーティリティのゴールドグラブは、2022年に新設された。
また、今年のファイナリストをチーム別に分けると、テキサス・レンジャーズとトロント・ブルージェイズの5人が最も多い。レンジャーズは、捕手のヨナ・ハイム、一塁手のナサニエル・ロウ、二塁手のマーカス・シミエン、遊撃手のコリー・シーガーに、ライトのアドリス・ガルシア。ブルージェイズは、投手のホゼ・ベリオス、捕手のアレハンドロ・カーク、三塁手のマット・チャップマン、レフトのドールトン・バーショー、センターのケビン・キアマイアーだ。
ファイナリストが4人のフィラデルフィア・フィリーズと3人のミネソタ・ツインズは、どちらも、そのうちの2人が投手。フィリーズはザック・ウィーラーとタイワン・ウォーカー、ツインズはソニー・グレイとパブロ・ロペスがファイナリストに名を連ねている。
一方、シンシナティ・レッズ、カンザスシティ・ロイヤルズ、ロサンゼルス・エンジェルス、オークランド・アスレティックスの4チームは、ファイナリストが一人もいない。
ミルウォーキー・ブルワーズは、0人以上1人未満といったところだ。一塁手のカルロス・サンタナは、夏のトレードでピッツバーグ・パイレーツからブルワーズへ移籍した。パイレーツは、三塁手のキブライアン・ヘイズとサンタナを合わせて、1人以上2人未満と数えることができる。