地下4階まであるニュー新橋ビル。意外と知られていない地下2階以降へ潜入!扉の先にあるモノとは…
新橋駅にある「ニュー新橋ビル」。サラリーマンの聖地として名の知れた歴史的なビルですが、老朽化に伴い再開発の足音が近づいてきています。今回はこのビルがなくなってしまう前に行っておきたかった、とある場所へ潜入しました。
突然ですがみなさん、ニュー新橋ビルは何階建てか知っていますか?
「地下1階に飲食店街があって、地上2~3階あたりにはマッサージのお店があって……」
こんなイメージでしょうか。私も、ニュー新橋ビルを散策するときは、このあたりを中心に周っていました。
しかし、調べてみると……
なんと地上、地下あわせたら合計15階建てのビルでした! 私たちがよく立ち寄るのが、地上4階から地下1階までの店舗エリアなわけですね。地上5階以上は、オフィスや住居の入るエリアとなるようです。では、地下2階以下には何があるのでしょうか……。
ニュー新橋ビルを紹介する記事や動画を見ても、地下1階までしか紹介されていないものばかり。地下2階以降はナゾに包まれています。気になる。行ってみましょう。
地の果てまで続く螺旋階段へ
地下1階、日中から賑わいを見せる飲食店街を横目に、さらなる地下へ潜る階段を発見しました。
写真だとなかなか伝わりにくいですが、螺旋階段になっているため、覗き込めば地下4階の地面までがスコンと抜けて見えます。物を落としたら大変なことになりそうだ……。そもそも、地下4階まで続く人気(ひとけ)のない階段を下りる機会なんてなかなかないので、得体の知れない不安が湧きあがります。
さて、覚悟を決めて降りてみましょう。
地下2階:重厚な壁の先にある郵便局
地下1階から降りてきました。地下2階には、重厚な紺色の扉が。
「郵便局にご用の方はこの扉を開けた左側です」と、ご丁寧に案内があります! 「郵便局」という知っている施設の名前にちょっと安堵して、重い扉をあけました。
おお~~~~。
冷たく、暗い、ひっそりとした空間が広がっていました。
閑散とした病院のような、学校のような、オフィスのような。そんな雰囲気を感じつつも、どれとも違うのはここが「地下2階」であることでしょう。地下階でしか出せない暗さがありました。
案内が合ったとおり、地下2階には郵便局があります。
ここの郵便局、場所はちょっとびっくりするようなところにあるものの利便性はいいので、近辺のサラリーマン御用達なのかもしれませんね。なんてったって「新橋駅目の前」という抜群のアクセスですから。郵便局が空いている時間に行けば、人の賑わいがあって雰囲気も変わるのでしょうか。
また、細長く続く廊下の両端には、駐車場への扉があります。扉を開けると……
ごく普通の地下駐車場が広がっていました。この空間に出ると、広いからか、見覚えのある雰囲気だからか、不思議と「怖さ」がなくなります。ニュー新橋ビルへ車で来る人にとっては、地下2階以下も当たり前の景色だったのかもしれませんね。
地下3階:静寂の貸倉庫エリア
もう1階分階段を降りてきました。地下3階も、地下2階と同じような白く、細長い廊下が広がります。奥にあるのは「P」マーク。両端が駐車場という同じ構造です。
同じ構造なはずなのに、地下2階と比べて空気はひんやり冷たく、ピンと張りつめているように感じてしまいます。私が緊張しているだけかもしれません。
地下3階には、「貸倉庫」もありました。
ここはあまりにも異質空間すぎました。
誰もいない空間に迷路のように広がる倉庫、閉まったシャッター、裸のダクト、シャッターの上に一つひとつ振られた番号。近未来の地下牢みたいだ……。
※「貸倉庫なんてどこもこんなもんでしょ」と言われてしまうかもしれませんが、あまりこういう場所になれていない、あくまで私個人の感覚です
突然のSF空間にギョッとして、地下3階から退散しました。
地下4階:???
さて、最後にいざ地下4階へ!と思いましたが、残念ながら立ち入り禁止になっていました。地下4階にも、同じような構造で地下駐車場が広がっているんでしょうか。
立ち入り禁止であれば仕方ありません。今回のニュー新橋ビル潜入はここまでです。
あまり遊びに行くような場所ではないかもしれませんが、地下2階の郵便局くらいは、興味のある方は行ってみるといいかもしれません。再開発で立て壊される前に、50年以上前に作られた地下4階まである大規模建築を覗いてみませんか?
マニアックなスポットへの散歩や旅に興味のある方は、ぜひフォローしてくださると嬉しいです! ではまた次の旅で。