年末年始の支援施策を要望しました
年末年始の支援施策を要望しました
年末年始は閉庁期間と言って役所がお休みに入り、生活に困っても支援を受けることができません。必要な施策を求めて、11月27日、「年末年始の生活困窮者支援施策についての要望」を厚生労働省に提出しました。
詳細は、もやいHPにアップしていますが、私たちは、昨年に引き続き、もやいをはじめ、都内各地のホームレス支援団体、生活困窮者支援団体のメンバーを中心に「ふとんで年越しプロジェクト2014」を結成し、年末年始の閉庁期間(役所がお休みの期間)の支援施策を求めて、アクションをおこしていきます。
参考までに昨年の様子はこちら
政府に対しては、年末年始中にも必要な人が支援につながることができるように、適切な施策を整えてほしいことを要望しました。
厚労省の担当者も参加しての意見交換においては、必ずしも満足のいく回答をもらえたわけではありませんでしたが、今後も政府や自治体に対して、下記の内容を訴えていきます。
本日の申し入れについての解説動画はこちら
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2014年11月27日
内閣総理大臣 安倍晋三殿
厚生労働大臣 塩崎恭久殿
ふとんで年越しプロジェクト 呼びかけ人代表 宇都宮健児
年末年始の生活困窮者施策についての要望
私たち「ふとんで年越しプロジェクト」は、新宿、渋谷、池袋、山谷地域など、主に東京都内を中心に、ホームレス状態の方、生活困窮された方への支援をおこなっている団体・個人のネットワークです。
ご存じの通り、政府の調査によれば、いわゆる「ホームレス」の方は減少傾向にあり、1万人を割っています。しかし、いわゆる「ホームレス」の方以外に統計では明らかにされていない、ネットカフェ難民と呼ばれる人たち、友人・知人宅に居候している人たち、住み込みの仕事で失職と同時に路頭に迷ってしまう人たちなど、広い意味での「ホームレス状態」の方は、数万人にのぼると考えられています。
もちろん、仕事を失ったり、収入が絶たれたり、住まいを失ってしまうなどの困窮状態におちいった場合、私たちは社会保障制度によって、必要ならすぐさま支援を受けることができます。
しかし、行政機関の窓口が閉まる「年末年始」は、そういった支援につながりたくても「窓口が開いていない」ことによって、それを利用することができません。
特に今年の「年末年始」も昨年同様、土日が重なり、12月26日(金)17時~1月5日(月)9時までの10日間、行政機関の窓口は閉まってしまいます。
生活困窮し、場合によっては住まいを失い、寒空のもとに凍えてしまう方が出ないためにも、私たちは、「年末年始」の閉庁期間中に、以下の生活困窮者施策の整備を求めます。
1.「年末年始」の閉庁期間中に、各自治体に生活保護申請を受け付ける窓口を設け、申請権を侵害することなく適切な対応をおこなうこと。
2.上記閉庁期間中に、生活困窮者及び生活保護申請者に対し、必要に応じて、宿泊場所や食事の提供、またはその費用の給付・貸付等を適切に、かつ速やかにおこなうこと。
3.生活困窮者が上記閉庁期間中に、1及び2の施策を利用できるように、情報発信・広報の活動をおこない、その利用を促進すること。
4.上記1及び2の事項が適切におこなわれるように、各自治体への周知徹底をおこなうこと。
以上
~ふとんで年越しプロジェクト2014~
私たちは、新宿、渋谷、池袋、山谷地域など、主に東京都内を中心に、ホームレス状態の方、生活困窮された方への支援をおこなっている団体・個人のネットワークです。
この「年末年始」に一人でも多くの方が、寒さに凍えることなく、暖かくして、ふとんで年を越すことができるように、国や自治体に要望をしていくとともに、各地の民間・NPO等の活動と連携・協力しながら、独自の取り組みもおこなっていければと考えています。
【呼びかけ人(敬省略)】
代表 宇都宮健児(弁護士/前日弁連会長/反貧困ネットワーク代表)
稲葉剛(認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい/住まいの貧困に取り組むネットワーク)
岩田鐡夫(聖イグナチオ生活相談室/聖イグナチオ・カレーの会)
大西連(認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい/新宿ごはんプラス)
黒岩大助(渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合)
後閑一博(司法書士/ホームレス総合相談ネットワーク)
中村あずさ(NPO法人TENOHASI/認定NPO法人世界の医療団)
中村光男(山谷争議団/隅田川医療相談会)
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以上