【プロに学ぶ】人気ソムリエが教える「生まれ年ワイン」の選び方が、想像よりもお手軽過ぎた
※お酒は20歳になってから
プレゼントで使いたい「生まれ年ワイン」だけど…
生まれ年ワインはその名の通り、その年に作られたワイン。プレゼント用途でも人気で、お渡しになる相手と同じ年齢を過ごしてきたワインは、神秘的に感じます。
難点がひとつ。生まれ年ワインは希少で、高い
ワインは一度作ってしまえばその年号のワインは増える事はありません。年が経てば経つほど消化され、希少価値が上がります。つまり、生まれ年ワインは一般的に「高額である」という難点もあります。
生まれ年ワイン、実は選ぶのが凄く難しい
また、ワインは長期熟成に向くもの、向かないものがあります。年数が経つほど深みが増すワイン、ピークを過ぎて味わいが落ちるワインなどワインにより異なります。さらには、ワインは高温に弱く、16度程度の定温保管を維持しないと風味に影響が出るとされています。つまり、生まれ年ワインは
- 長期熟成に向くワインであること
- 適切な温度(16度前後定温)と保管環境
を満たせねばなりません。よって、選ぶには
ハードルが高いものとして知られています。
SNSの人気ソムリエがコツを教えてくれた
さて、そうはいっても我々は「古い年号が記されたワイン」を選びたいものです。お手軽に、そのような要望を叶えるアイデアはないでしょうか?そんな我々の疑問にSNSの人気ソムリエが答えてくれました。
ポイントは「ブドウの樹を植えた年」
それは「ワインの原料となる、ブドウの木が植えられた年」に着目したものです。このポストは、「この手法なら数千円で探せる」という画期的なものです。
発信者の人気ソムリエは凄い人
「国際ソムリエくん」さんこと、宮本 隆太氏は日本ソムリエ協会の執行役員であり、かつ国際ソムリエ協会Diplomaゴールドソムリエ認定者。TikTok3.1万人、X 1.2万人を超える多数のフォロワーを抱え、安くて美味しいワインを紹介するワインインフルエンサーとしての活動も行っています。
ワインの樹が古いってなんだ?
ワインそのものに、古い樹木(古木)のブドウを用いること自体はそう珍しいことではありません。フランスでも古木のブドウからできたワインは「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と呼び、ワイン自体にその名を冠することがあります。しかしながら、具体的に何年に植えられたブドウの木か、と語られることは少ないものです。
この表記は南アフリカ産のワインで開始
古木プロジェクトことオールドヴァインプロジェクトは、ワインの隠れた銘産地「南アフリカ」で開始されたもの。独自の認証制を設け「ブドウの木が何年に植えらたものか」を具体的に明示したシールを貼ってよいとしています。簡単に言うと、ブドウの樹の生まれ年を記しているということです。そして、この認証は2016年から開始されたばかり。
今回はこの記事の作成に当たり、ポスト・画像の使用許可をいただくとともに、国際ソムリエくんさんにいくつか質問にも答えていただきました。
Q1.この内容はみんな知っているものでしょうか?
A1. いいえ、一般的にはまだ全然知られていないですね。知っているのは、ソムリエのほか、ワインエキスパートなどの有資格者の方。また、熱狂的な南アフリカワインファンのごく一部の方くらいです。これまでに類を見ない世界的にも新しい認証制度なので知ってると一目置かれる豆知識かと思います!
Q2.生まれ年ワインの問い合わせは多い?
A2.ワインショップでは多いようですが、私のお店(日本料理店)では少ないです。これを踏まえると生まれ年のワインは大切な人にプレゼントとしての需要が高い特別なワインなのだなと感じます。あと子供の生まれ年のワインを買って寝かせている方は多いですね!私もその1人です。
なるほど!やはり生まれ年ワインの需要は高い一方、まだこの手法は知られていないようです。今のうちに抑えたいですね。
具体的な銘柄名は?
さらに、国際ソムリエくんさんがこのワインを仕入れたという、東京・水天宮前のリカーショップ「アフリカー」の店主 小泉ソムリエに聞くと、少しずつですが、この「ブドウの樹が植えられた年を記載したシール」が増えてきているとのこと。と店頭からもざっと5種程度、事例を出してもらいました。
この「古木プロジェクト」を認定した南アフリカには、特に白ワイン用のブドウの樹に古いものが多いとのこと。そのため、この日出してもらったのは白4、赤1種でした。思ったよりたくさんあるものです。
ワインの価格帯は2千円~1万円まで幅広くありました。一般的に樹齢が高くなるほど、複雑な味わいが出るといわれていますが、このメカニズムや真偽もまだ未解明な部分が多いといいます。いずれにしても我々は、長い年月を過ごしたブドウの樹に特別感を感じながら、ワインを気軽に楽しむのが良いといえるでしょう。
本日ご紹介のワイン
・ザ・フレッジ ネル・クッツェー スティーン【白/1968年植樹】
・ザ・フレッジ パロミノ【白/1962年植樹】
・ザ・フレッジ ティンタバロッカ【赤/1970年植樹】
・メッツァー マリタイムシュナンブラン【白/1981年植樹】
・ロングリッジ オースティン・シュナン・ブラン【白/1980年植樹】
※在庫は店舗にお問い合わせください
※希少な古木を使用しているため、生産年によって生産がなかったり、仕様が変わる可能性があります
※記事作成に当たり、ポストの転載・画像許可をいただいております